鯖を清蒸にしてみる。

 もう二週間以上も前のことだが、鯖を買って清蒸を試みた。なにせ鯖は自分が良く利用する店では安いことが多く、買いたいのは山々なんだが自分の調理技術が稚拙でなんともうまい仕上がりになることが少ないのだ。最初見かけたときにはよろこんで刺身にしていたのだが、さすがに飽きるし、刺身はなんといっても手間がゝゝりすぎる。その上、以前鯖が原因と思われる腹痛になったのでどうにも二の足を踏むようになったのだ。
 原因は鯖特有の臭みなのだが、これがなかなか抜けない。味噌煮にしたり、醤油の煮付けにしてみたりと工夫はしてみたのだが、なんとも店で調理するようなレヴェルにならないのだ。で、自分が考えたのが大抵の「白身」魚で有効な清蒸。これだと臭みがある魚でもそれが気にならなくなるぐらいにはなる。といっても白身の魚自体それほど臭みが強いものは少ないからというのはあるだろう。

 三匹250円也。やっぱ安い。ちなみに清蒸につかった一本を除いた残り二本は冷凍貯蔵したが、同じ袋に入れてしまったので氷をブリッヂとしてくっついてしまい、後で一本ずつ調理するときにちょっと難儀した。めんどくさくてもわけて冷凍しなきゃならないらしい。
 参考になる調理方法はないかとggってみたが、どうも鯖の清蒸をやってるのは中国語のサイトしかHitしなかった。が、中国なら鯖を清蒸にして食うところがあるんだなとちょっと安心。

 器に入りきらないので頭と尾を落とし、背骨と平行に切れ込みを入れて熱が通りやすくする。臭み抜きに塩を振って数分間放置。

 蒸しあがったところ。いちおう臭み抜きにチューブ生姜を入れてある。もちろん使った酒は紹興酒

 鍋の奥に器があり、当然蒸しあがり直後は熱くて手を差し入れることも出来ない。その対処として自分は鍋の淵あたりから蛇口で水を(器に入り込まないように)注いで器を浮かして取るという手法を採用してる。浮いてくる間に器の外側は水で冷やされているので、ある程度浮いたらとることも出来る。注意しなければならないのは水を注ぎ込むと、そこを目指して器が移動してしまうので箸かなんかで器を留め置く必要があること。ちなみに重量のある魚だと水が入ってしまうこともあって魚のサイズも考慮対象。

 本当なら白髪ネギにすべきなんだろうが、めんどくさいのでネギを小口切りにしたのをふり、加熱した油を注ぐ。中国で見かけた調理例では、花椒を振っており濃い味付けにしてたので、それを踏襲。蒸しあがったときに溜まったものに醤油を加えて熱し、蒸した鯖にかけている。


 結論として、確かに鯖の臭みはかなり縮小したものゝ、個人的には?な味わいになった。火が通り過ぎないよう蒸す時間にはかなり気を遣ったのだが、それでも身がぱさぱさとした食感で、当然たれが身に沁みこんでないから鯖の身に旨みがないとなんとも単調な味。


 結局後日残り二本は水を入れずに醤油・みりん・砂糖・チューブ生姜(・酒)で煮付けにしたが、これは個人的にまぁまぁの出来だった。いつも水を入れていたのだが、これがよくなかったのかも。もしくは水を入れるにしてもかなり煮詰めて煮汁が極小になるまでにするべきだったということか。それでも前述の通り売り物の出来合いにくらべたら脂が少ない感じだが、これはマサバじゃなくてゴマサバをつかっているせいだろうし。
 塩焼きだとやはりパサパサとした仕上がりだし、やはり濃い目に煮付けというのが暫定的結論。とはいえ、安いからしょっちゅう買って利用するにしては、いつも煮付けというのはちょっと微妙かも。食べ飽きないという点では現状白身魚の清蒸が個人的な選択かな。