アリスと蔵六、視聴してしまった。

 友人から出来が良いと薦められて視聴した。お涙頂戴モノとしてよく出来ていて、たしかにテキストの出来として悪くない。
 が、この作品の肝であると思われた「境界」の顛末が今一わかりにくゝ、個人的にはそういう他と自の境界についてもうちょっと切れ込むのかなと若い話数の頃は期待もしてたのでちょっと物足りない。決して新しくはないけど面白い視点だと思ってたんだけどな。
 あまり深く考察するつもりもないから断定するつもりもないが、この作品は若者の内面を描こうとしてるのか、それとも若者に何かを語りかけようとしているのか、どっちにしろ若者に対して何らかの関心があって、何かしらコミットメントを持とうとしているような印象を受けた。友人はSFという分類をしてたが、自分的にはあまりSF色は感じられず、心理学については見たとおりだが、むしろ社会学的側面が強い作品のように思われた。原作は連載中らしいので、前述の境界についての判断などはまだまだ問題を俎上にのっけた段階であって展開の途中だろうからそのへん本当なら続編に期待ってとこだろうが、第2期はあるんだろうか?といったところ。後半でもゲスト→レギュラー化したキャラに子供の残虐性を背負わせていたが、話を展開するならもっと子供の残酷なところを描かざるを得ないと思うので、お涙頂戴でキレイに終わっていたほうが興行的には幸せかも。いや、別に主人公が世界に順応するのんびりした世界で続けても構いはしないんだけど。