熊4#12

 倦怠期の夫婦が気持ちを整理してプロポーズする話。まさかの百合END。フィナの寂寥感は一目瞭然なのだけども、ユナのほうは、彼女の生活にフィナが欠けているから機能不全を起こしているというのは、そういう演出に頼ってるだけなのでちょっとなんだなぁといった感じ。ただ、全体の構成としてはうまくまとまって〆てるとは思った。というか、この物語、投資家目線のこまっしゃくれたガキが前近代的価値観…というより昭和的価値観の世界に放り込まれて育てなおし…という構造に気づかなければ、単なる異世界転生無双ものにしか見えないわけで、それあってのこの結末だとはいえる。
 みかけのゆるさからすると単なるほんわかとしたキャラものと考えがちではあるんだけど、そのへんの主張の芯の強さは十分には感じられる。資本力にものを言わせてやりたいことをやりつくしたけど、それで心が充実することはなく、素朴な人間関係に回帰していくという物語は古臭いと言われたらそうなんだけど、現状日本はものすごい勢いで格差が拡大している最中なので、そういう物語の再評価が必要ってことならば十分に理解はできるって感じかな。カドカワはともかく原作の出版に主婦の生活社が関わっているのはまぁなるほどといった感じ。
 正直中盤あたりからシナリオ自体には退屈して途中からキャラを鑑賞するしかないって感じだったので、個人的な出来は今一だとは感じるんだけど、原作がどうなってるかどうかは別にして、このアニメ版、主題に対してはよくまとまっていると思うのでそう悪くない作品だとは思う。

キミ戦#12

 帝国と皇庁が中立国で派手にドンパチやって、イスカとアリスが消火活動を行うの巻。うーん、続きは原作での俺たちの戦いはまだまだこれからだENDなの?。全然話は閉じてないのはまだしも、テーマに対するひとまずの結論とか全然出てないし、続編がないんだったら全然納得のいかない〆だとは思うんだけど。ジンの見せ場はあんなものだろうけど、音々の見せ場VLSぶっ放してで終わり?。
 まぁいろいろ思わせぶりなシーンを見せて終わったのだけども、まぁ正直原作が終始この調子なら続編作ったとしても話は全然まとまらないとは思うんで、これにて〆というのも仕方がないのかも。変な話、この作品の主題はどこにあるの?ってな感じで、それこそそんじょそこらの萌え作品ですら主題を提示してなんらかの結論を出してるよって感じ。で、これはキャラ配置が典型的な萌え作品だし、なりゆきに身を任せて運命の二人が出会ったりすれ違ったりの連続であって、自分が最も敬遠しそうなシチュエーション先行型。でも、やはりこれはもう自分の趣向の問題でしかないんだが、この作品、自分の好物で最後まで楽しんでた。舞台装置や小道具が大げさではあるんだけど、いろんな要素の配置がそれはもう節操なくて、こうだったらいいなって自分の好みのものをこれ以上はないというぐらいに見せつけてくれたというか。節操ないとは言っても、モロ見せとか身も蓋もないってんじゃなくて、そのへん形は整えてくれてるから、他人に薦めるって程ではないけど、隠しておかなくちゃならないほど恥ずかしいものでもない。まぁこの作品にダメだしする人が多くてもそれはそれで構わないと思うんだが、自分が好きだってのはもう理屈の問題ではないというか。

1stQ2021新番チェック

 まだざっといくつかの作品の公式トップページもしくはイントロを見た印象でしかないんだけど、正直あんまり食指の動く作品は少なかった。自分が過去視聴した作品の続編群はチェックするつもり。のんのんびより、五等分の花嫁、ゆるきゃん、ウマ娘オーフェンあたり。ウマ娘、ゲームのほうはどうなったのかと思ったら来年二月に始まるらしい。版権処理うまくいったのかな。
 新規アニメが難しいところ。今期自分が期待してた作品があまり振るわず、そう期待してなかったのが割と望外の面白さだったりして、自分の予測もかなり外れてたから、基本拾っていくつもりではあるが、公式トップページキービジュやイントロで惹かれるのが少なかったから、最初のとにかく初見のハードルが高い感じ。ネットでの評判だと今期ヒプノシスマイクが面白かったらしいので、食わず嫌いしててもイカンなとは思うのだけども、公式見た感じではキャラ先行型アイドルものってイメージしかなく、こりゃ切るでしょという判断を自分をしてしまうのは当然なのでなかなか難しい。