ネコぱら ちょっとびっくりした。

 今回視聴して、この作品一体何が言いたいんだろとかぼんやり思っていたのだが、不思議なことにとらえどころがない。ご主人さまはネコたちをどちらかと言えば自分の子供のように扱ってるし、典型的な萌え作品でありながらあまりエロ要素が感じられない。主役級のネコであるショコラやバニラが捨て猫だったというほのめかしがされてるが、かといってオーフェンのように個人分断化された現代人のメタファーだとはとても思えない。すごく丁寧にストレス要素を取り除いてるなというのはわかるのだが、「家族」に焦点をあてながらも、これが理想的な家族像だという提示というのとも違う感じがする。強いて挙げるとすれば一つの幸せのカタチを示してるんかなと思ったのだが、それにしても恋愛抜きにしてはやたらフラットな感じがする。
 で、気になったのでggって見たら、これが結構意外な感じで、まず、OVAがあるというから、ようつべで視聴して、これまたよくわからんので由来を調べてみたら、大体こんな感じだった。


まず、原作はさよりという絵師の同人誌が本家本元。テキストはシチュエーションを説明する程度のものでどエロ。
→同人誌が人気あったらしく、このキャラでゲームができる。エロゲ。
→アニメ化するとアナウンスしてファンドを募ったら速攻で集まる。これがOVA。エロなし。
→OVA2作目が作られるが、続編というよりは前日譚。ここからTV版の監督になり、脚本も雑破業に。エロなし。
→TV版。(現在)


 という顛末。ちょっと目を疑う。現代に蘇るわらしべ長者って感じで、これ、原作者も最初っからこうなるとは夢にも思っていなかったろう。ちなみに絵師は中国人。しかもtwでなくてcnのほう。これがヒットしてわざわざ会社を立ち上げてマネジメントしているっぽい。


 というわけで、なんか今面食らってる最中。ちょくちょくキャラたちのセリフに現れていてもエロの要素があまり感じられなかったからまさかエロ業界からの進出だとは思わなかった。
 ショコラとバニラは捨て猫だったが、洋菓子屋を手伝いにちょくちょく来てる実家のネコ四匹はどうも捨て猫ではなく姉妹らしい(種が違うのに…)。実家は和菓子屋らしいが、OVA見てもあんまそういう要素も感じられなかったし、親はどこいるんだよみたいな。
 しかしまぁ、???の子猫が出てくるアニメ版、いちおうゲームのテキストをそれなりになぞってはいるっぽいが別物と考えて鑑賞したほうが良さそうではある。ゲームとアニメ版のメッセージ性は違えているだろう。