機動戦士ガンダム00のキーワードを含む日記めぐりをしてみた。

 いろいろ評価や解釈があって面白いねぇ。
 しかし、ソレスタルビーイングの実行部隊が4機のガンダムのみって設定を今更ながらに知ってビックリだよ。スパイ天国の日本ですら本気になった警察の操作能力にはすごいものがあるんだけどな。まぁ犯罪者より住民を監視する技術のほうが長けているのは置いといて。4機ってのは、タダでさえキャラがわんさかでてきて収拾に困るところを、視聴者に印象を強くしてもらいために絞った結果なんだとは思う。4人しかパイロットがいなけりゃ、世界中で一斉に紛争を起こせば、いくらなんでもボロがでるだろうからなぁ。世界を相手にするだけの充分な組織というのであれば、本当ならもっと人数を増やした上で、その中での注目キャラという形をとるんだろうけど、それはそれで足が着きやすくなるわけだし、ソレスタルビーイング内でのゴタゴタを描くってのがアレなんだろう。別に本当は大きい組織なんだけど、誇張して人数を極端に少なくしているだけと見てもいいんじゃないかなと思っている。
 というわけで、政治的な動きに粗があるとは私も思ってはいるんだけど、苦悩する時間も無くあれだけトントン拍子に政治的決着がつけられているという時点で、国際政治の骨格だけ見せていると思ったほうがいいんだろう。竹Pがかかわっているという時点で政治が絡んでくるのはわかっているんだし、キャラに話が移ってくるのを静かに待ったほうがいいと、批判的サイトさんには自制を促しておくと。
 で、こんなのをまた目にした。
 http://guideline.livedoor.biz/archives/50985941.html
 実はH×Hは友人宅で7〜8巻ぐらいしか読んでないんだけど、確かに面白いといわれればそうだと思った。冨樫が読者のために犠牲になるべきという意見もありはしたんだが、「面白いんだからしかたがない」という意見が多くてほっとした。
 どうもジャンプ編集部は作品もクリエーターも金としてしか見ていないし、それが全部が全部悪いとも思わないんだが、クリエーターとしては、読者や編集部の都合で内容に口出しされるのは堪ったものじゃないと思う。特にマンガは物語であるので、結末までが一つの流れであって、全体を評価しないと良し悪しが判断できない性質のものだ。それを途中であれこれ変更させられるってのは、それで未来永劫売れつづけるという保証があるんだったら漫画家としてもしょうがないと思うんだろうが、ジャンプだと特に、編集部や読者の要望で話がグダグダになって使い捨てられていくって現実ばかりなんで、そりゃ漫画家が怒るのは当然と思う。まさにそういうジャンプの編集介入によって、今のジャンプですらH×H以外のマンガがほとんどふるわない状況になっているわけだろう?。
 結局他人の欲望や目先の金儲けに振り回されて、労働者が使い捨てになっていくという現状を、むしろ冨樫は身をもって戦ってくれていると見たほうがいい。サラリーマンの世界でも一緒だと思うんだがな。会社の、それもつかえない上司のいうことを聞いて一生懸命努力したのはいいけれど、結局上司の的外れな見通しのおかげでダメになった時に、上司はいともあっさりと部下の努力が足りないだのという責任転嫁をするだろう。反論は力関係で無視されがちだし、もし上司の判断ミスの尻拭いをしながら案件をうまく処理したところで、上司がその配慮に感謝するどころかいいトコどりをするだろうしな。他の出版社がどうかは別にして、ジャンプ編集部って、ここ何十年かそういう組織だったのは、外から見てりゃわかることジャン。
 そこで、それこそ週一16ページの長期連載なんて、はっきり言って普通の人間ができる仕事のレベルを本当は超えているはず。一日2ページ書いてりゃそれでオッケーという世界じゃないのは、マンガ読者のほうが良く知ってるんじゃねぇの?と思うのだ。テキトーにストーリーを他からかっぱらってきて、流行の絵柄でマンガを描いたら絶対売れるってのであれば、それこそ世の中に面白いマンガが溢れて困ってるっての。 貼った伏線は3話以降に持ち越さないとか、編集部に指導されるらしくて、そりゃ確かに雑誌に連載されることを考えれば頷ける話ではあるんだが、じゃぁコミックスにまとめられるだの、連載が終了して一気読みした時に底の浅いモノになっちまうだろう。それでもクリエーターとして、短期に解消される伏線と長期に解消される伏線を何とか組み合わせて全体のストーリーに深みを持たせる努力をしているわけであって、そういういろんな周辺も見極めた上で、読者は判断せねばならないと思う。
 さすがにこれは作家の実力によるもんなんだとは思うが、注文が三年先まで詰まっている店に、客だからスグに商品を渡せと言ったところでバカにされるだけだし、激しく攻撃して拗ねられて、その3年待っている客に逆に非難されたりするのがオチだと思うんだがな。かといって、客に応えるべくがんばりすぎて品質が落ちたり、体を壊して全部おじゃんになるのも結果としてダメじゃんというわけで。小学生の時の教科書にあった「すなのなかにきえたタンネさん」を思い出してしまいますよ。まぁ黙って見てろっての。うまくいきゃ労働者をこき使って使い捨てにするのが平気な経営者の変革にもなるんだからさぁ。