1stQ2024アニメ新番チェック

16bit#13

 無事秋葉原を別の世界戦に誘導できたというお話。なんか最後はあっけなかったというかアッサリしてた感じ。個人的には他のソフトハウスを淘汰してしまった世界線もあまり納得できてなかったし、かつての仲間が集合して作ったソフトをもって過去に戻ったのはいいが、そこで何が起きたのかを一切描いてなかったから、それで戻ったと言われても…という( ゚д゚)ポカーンな感じは拭えなかった。ただ、そういうストーリーはお飾りであって、この作品の主題は作りたい作品を作る(今回熱とか言ってたあたり)だと思うんで、かつての仲間大集合でソフトを作るシーンとか、ヒキでメイン二人がゲームを作るというあたりが結論だとも思うんで、まぁ他の要素は枝葉末節と言えばそんな感じかも。
 というわけで、いわゆる秋葉原をモチーフとした一連の作品のなかではそこそこ出来が良かったなという印象だし、個人的にも懐かしい要素満載で毎回楽しんでた。ただ、クリエーションとは何か?という問いかけとか早大に見えながら案外ショボかったし、ドラマ部分も淡泊なので、そんなに人にお勧めできるものでもないかなというのが正直なところ。


ゾン100#10~12

 延び延びになってた続きを一挙放送。いちおう主人公の実家に帰って、トロイの木馬化したルサンチマン拗らせクン達がゾンビを村に引き入れ、なんとか撃退して主人公たちは村を後にするという流れ、よくわからんのはルサンチマン拗らせクン達は都市部での資本主義的社会にうんざりしてそれで逃げてきて、前近代的側面が大きいこの村に助けられたのに、その自分たちを救ってくれた側の社会に対して壊すという恩を仇で返すだけでなく、とんだ勘違いをしてたという構造になってたこと。彼らは村に救われた後も燻っていたようだけど、村は人手不足だろうし救われた恩返しで働いていれば村での役割や立場ができ、トモダチどころか生き甲斐ややりがいが生まれてたはず。
 しかもメインキャラに村での生活から学ぶべきところがある…というシーンを見せており、ゾンビが都会から出てきたところからすると一連の流れは明らかに近代的価値観の否定であって、もしかして今後の流れは村に骨をうずめる…というほどでもないけどそれまでの近代的価値観から脱却するという方向性に目覚めるのかと思いきや、村での騒動が収まるとエピローグで一行はまた旅を繰り返して消費者的立場で資本主義的な価値観を謳歌するという流れになっていたから、これはもうホント作品の構造がパラノイアやな…とうんざりした。もちろん連載を続けるからには一向に旅を続けさせることになるのはもうこれは仕方のないことなんだけども、作品としてここまで資本主義批判要素を押し出しておきながら、キャラ達には一切そのことが念頭にないという仕立てにしているのはいったいどういう理屈なんだろうと思う。今や若者の半数が非正規雇用であって、今までの一般的モデル家庭のような幸せの形なんで望むべくもないし、だからこそ享楽的に生きる若者像を提示するというのは若者のある側面を表しているのかもしれないのだけども、こうなるとバカな若者のモデルケースとして滑稽な姿を描写してると考えないととても見てられないし、いやそういう滑稽な姿を見て、たとえばアイロニカルな作品として有名なガリバー旅行記のような楽しみ方ができるかと言われるとそれもちょっとなぁ…という感じ。
 とにかく、なんかちょっと社会問題に切れ込むか?と思いきや、全然切れ味も鋭くないし、これなら素直に物語としての面白さだけを追求した方が良かったのでは?と思うほど。アニメ版としてはパワハラ上司と再会する直前まではそこそこ楽しめたけど、そこからはもう全然大ハズしといった感じで見てるこっちがいたたまれなく感じてしまうほどだった。端的に言えば恵まれてる上級国民がいかに自分が恵まれてるかの自覚無く弱者に対して意識高い系発言を繰り返してシラケられているかのような印象。
 もうちょっとこの作品を長いスパンで見て、特にあの意識高い系メインヒロインなり主人公なりが、自分達の消費者的行動をむなしく思ってある程度の悟りに達するという段階まで描かないと正しい評価は下せないと思うんだけども、このアニメ版だけの評価だとちょっといただけないな…というレベルかも。

ひきこまり#11

 同盟が引き起こした戦乱の続き。どうせイヤボーンしてしまえばすべて解決なのだからとでも言わんばかりで、主人公が食事を堪能して友人の言葉は上の空…みたいな流れでこれもある意味アイロニーやなーとも思うんだけど、個人的にはいつもの悪ふざけのような気がしないでもない。
 そもそも死んでも生き返って殺し合いを続けさせられるというのは、仏教なんかにおける等活地獄のあり方そのもので、仏教のその八大地獄の描写がそうであるように、こういう世界の描き方も現実社会の側面をメタファーとして表現してるとは思うんだけども、作品を見てる限りあまり積極的にそういう側面を浮かび上がらせようとしてないのはちょっともったいないなーという感じはする。ただ、やり方を間違えると途端に説教臭くなるのでこれは難しいところ。
 日本でも中世世界の武士は、それこそ兄弟親子が敵同士になって骨肉相食む争いを繰り広げていたわけで、彼らも無意識下ではそんな世界にうんざりしていたからこそ仏教に深く帰依してたりしたわけだが、まぁ現代人の我々がそうであるようにやれ近代的価値観で争いはいかにもよくないという主張のようであるわけだけども、そういう意味で相似形になっているのも面白いとは思うんだが、作品はそこまで考えてるかどうかよくわからんというか、ちょっとノリが軽すぎるわねぇ。

1stQ2024アニメ新番チェック

 4thQ2023の視聴対象作品が40本ぐらいあったせいか今期はかなりしんどかったのでその辺を考慮しないと…というのが一応念頭にある。土日はどちらも10本近く作品があって、これ年末年始に1クール一気見の12本にも匹敵する時間喰いだったからホントしんどかった。ただ、この二日間はそれなりに見ごたえのある作品も多かったから勢いで乗り切れた感じ。火曜日だったか、聖女の魔力とヘルクだけの二本の日もあって、そこに融通する方法もあったのだけども、後ろに何本かずらしてそこで視聴が渋滞すると目も当てられなくなると思い、極力早めに視聴を済ませることにしたこともしんどかった原因かも。
 というわけで、1stQ2024、これもそこそこ面白そうな作品が多いようで、ざっとギガジンさんとこでチェックしてみたのだけども、これもちょっと気になる程度で視聴対象にしてたら今期と同様地獄を見るのは明らかなので、視聴本数をいかに絞るかが当面の課題。
 というわけで、2期については真の仲間、弱キャラ友崎は一応確定、シンデュアは切るつもりだったけど視聴対象にするかも、ハイカードは視聴する可能性はあるけどいちおう切るつもり。
 百妖譜は大陸版を中盤まで見てるハズで日本語吹き替え版を改めてみるかどうか検討中、ダンジョン飯はおそらく確定。
 個人的な期待作はスナックバス江。北24条のスナックとか学生の頃の行動圏内ジャンwww。架空のスナックだろうしどれだけ札幌描写に自分が満足できるかわからんけど、もしかしたら懐かしがれる要素があるかもと淡い期待をしてる段階。しかし、バス江って場末のもじりかぁ。だいたいあのあたりだろうなみたいなという土地勘は働くのだけども、飲み屋街というにはあまりにも規模は小さいがいちおう人の往来は多いところなので場末というイメージは中らずと雖も遠からずというか、アリ寄りの無しって感じかなぁ。まぁ実際あのあたりの飲み屋に行った記憶はないのだけども。