盾勇3#12

 狸娘がとある王国の王位継承者だったことが今更判明する話。主人公に言わせた言い訳がそこそこ出来が良かったんで特に問題はないのだけど、後付け感パネェって感じ。まぁシリーズが大ヒットして長続きするかどうかわかんないから当初はそんなに後後のことの構想まで練ってない…というのは当然ありうるんで、いざ大ヒットしてでは構想を練り直すってことはやってもらって構わないんだけど、果たして作者が最初の段階ではどこまで話を膨らませるつもりだったのかは気になる。前々から言ってる通り、この作品は第一期の4話ほどまでが秀逸なので、その後のグダグダ具合からすると1期目のラスト付近なんか考えてなかったのでは?と思えるほどなので。
 まぁフツーに考えて、継承宣言でもしなければ敵対する意図はないとみなされるわけで、あの監視役の忍者も継続的に事態を見守っていたのなら、あの攻撃は警告程度のものと考えられるし、狸娘やその関係者も巫女装束の意味を分かってないのも承知してるだろうから、ちょっと脅し解けばおとなしくなるだろうぐらいの意味だと思うケドねぇ。
 まぁそんなわけであっさり続編の告知がラストにあってEND。なんか相変わらず単純なエピソードの積み重ねで、重層的だとか再帰的な構造で、物語全体が有機的なつながりを持っているようには見えなくてどうにも単調だったのだけども、2期よりは落ち着いて見られたかな。特に2期は狸娘の成長をネタに女の自立をメインテーマとしてたんじゃないかと思ってたので、この3期目でそれが放り投げられていたように見えたのはよくわからんかった。

キミゼロ#12

 ヒロインが主人公を巻き込んで両親の復縁を企図するが…の巻。実は復縁まで行く過程を見たかったんだけど、さすがにそこまで上手くいくことはないか…。父親にしたって娘がいろいろな男と関係を持ってしまうのを気にかけててそれで身を固める決心をしたのかもしれんけど、それもよくわからんな。
 しかし主人公の友人がハートブレイクで学校を休み、げっそりやつれたら変身して、彼を振ったコギャルを悶々とさせてたのにはワロタ。彼女の言い分が、彼女自身に言わせてた通り用紙だけで判断する云々だったから、そりゃオマエ、主人公が罰ゲームとしてヒロインに無理やり告白させられて結果的にうまくいったこと自体はどう思ってたんだよと気になってたから、物語でしっぺ返しをしたとか?。
 まぁそんなわけで、結構楽しんだんだけど、結局やっぱり恋愛マニュアルの域を出なかったかな…という印象。割といい娘やんと思ってたヒロインが後半になってめんどくさい女という側面を見せてきて、そこで女の取説みたいな流れになってしまったのがちょっと残念かも。まぁこの作品がおんなのこ向けでなくおとこのこ向けであるということを考えると、女が欲しいのなら女が喜ぶことを考えよという方針自体は正しいと思うんでそのへんはまぁ。

攻略アニメ#12

 ラスボス戦を制したのはNPCで、プレーヤー側としては救世主は先生を助けてEND。やっぱり世界を救う要素云々はミスリードでしたね…というお話かな。物語としての形式は整ってたから、ゲームネタを織り込んだ部分含めて楽しめたのは楽しめたんだが、ではこの作品を通じて視聴者に何を伝えたかったの?と言われたらその辺さっぱり見えてこないのがしんどい。ただ、社会問題を織り込んで、それを解決すべきだ…みたいな流れにすると中共批判になるからそういう形式にできないんだろうなと思うとそのへんなかなかしんどいね…。

フリーレン#16

 パーティー入りした僧侶の友人探しに、道中訪れた村でいろいろ汗を流すの巻。一つ一つのエピソードとしてはよくまとまっているんだけど、やっぱりマンネリ感が否めなくなってきたかも。そうはいっても次の話を視聴し始めると没頭させられるので何の問題もないといわれたらそうなんだけどね。
 しかしちょっとネットで見かけたのだけども、来年一月からシーズンを切り替えて継続するらしいけど、そのマンネリ感脱却のためなんかな…。

はめつ#12

 諜報局長を撃退してEND。彼を倒すだけなら町全体を凍らせる必要もなかったと思うんだけど、デモンストレーションかもね…。結局ヒロインに復讐を肯定させて俺たちの戦いはまだまだこれからだENDだったけど、正直無理やり感は否めなかった。
 なんか難しいな。前編中編ほぼ全域にわたってストレスマッハというかキャラの行動に筋が通っているように見えなくて、とはいえ、そんなことは作者もわかって意図的に読者をイラつかせてるんだなというのもある程度見えてたから、どうせそのうち納得する方向性に収束していくんだろうと予測はできていて、アニメシリーズの〆でそこに落ち着いたからまぁ。で、帝国が魔女を差別している姿は自民盗が庶民を搾取する姿に対応してるからこの作品をアニメ化し、だからこそ復讐を肯定して〆だったんだと思うんで、その意図はわかりはするんだけど、読者の快不快をコントロールして進めていく作法はどうにも落ち着かなかったなという反省がある。やっぱり自分も視聴者の一人としてあんなに予定調和を嫌っているのに、こんなにストレス要素を織り込まれるとそれに振り回されてしまうのは精進が足りないといったところ。
 続編があるのかもしれんけど、ヒロインを縛っていたタガが外れて復讐という目的に対して主人公と意志の統一ができたので、あと結果として滅亡するかどうかは別にしても帝国を追い込む展開が決まり、それ以外の要素はすべて時間稼ぎに過ぎないと思うんで、ここで続編もなく終わるのは正しいかなというところ。


カノカノ2#12

 紫髪正式参戦が決まってとりあえずのEND。前回からの流れからすると必然ともいうべき自然な流れなのでそのへんはまぁ。とはいえ、こうやってヒロインと主人公との関係を整理してみると、ツインテ一人が二股三股を許さない側で、他のヒロイン全員が二股三股オッケーの側になってるのあまりにオカシイwww。ツインテも悪者かと思えば、他のヒロインの迷いをなくし背中を押してる機能を果たしてるので、むしろ一番善玉なのでは?。そういったいみで、ヒロインを単なる善悪の側に分けるんじゃなくて、それぞれの魅力を引き出しながら対立関係に持ち込むのが秀逸だったとは思う。
 エピソード単体で見たら三文芝居だけど、メッセージ性まで込みで考えるとこれほど力強い物語もなかったよな…という感想。前にも述べたけど、第1期のみなら凡庸なコメディだったけど、もうこの2期ありきの作品だったよなという感じ。