ダクギャ#15

 トンネルの悪霊編解決。うーん、やっぱり悪霊との対決はイマイチ。というかJDヒロイン、いつもは一歩引いたところでオカルトを楽しんでたのだけども、今回モロ当事者になったということなのか。とはいえ、もともと彼女は恐怖を娯楽として消費してたわけで、悪霊の強さがエスカレートしてもそのたびに興味は増していったわけだから、これでもうこりごりとはならんやろという感じ。むしろ自分が当事者になることによってより強い刺激を得られたわけだから、本格的に恐怖に魅入られたハズ。まぁ彼女の進退をどうするかなんて作者の胸先三寸だからなんともいえないのだけども、これでJDヒロインが関わるのをやめるという展開が物語を面白くするはずがないので…。

星テレ#2

 ペットボトルロケットを作る話。アバンで否定してたのに結局ペットボトルロケットに回帰すんのかwwwって感じだが、実用的なロケットを作るまでに段階を踏もうって話だから特にオカシイというものでもない。むしろペットボトルロケットはあれだけ単純ながら液体ロケットの質量系を学習するにはうってつけのモデルではあるので案外馬鹿にしたものでもなかったり。
 なんか主人公の陰キャを克服する話かと思いきや、まぁそれ自体はメインテーマだろうけど、もっと若者の成長にポイントを置いた作品らしい。主人公の陰キャ面も、なぜか彼女がメインキャラどうしのハブになっているというストーリー上の巧妙さが光る。前回あれだけ桃髪にお膳立てしてもらって…と呆れたものだけど、今回は主人公が努力して関係性を築こうとしてるところが見られて大分物語に対する印象も変わった。

ミギダリ#3

 母親殺しの犯人を見つけるために幼いころの記憶を手掛かりに調査を始めるの巻。なんかよくわからんな。今までのシーンを思い出すと、本当に母親が殺されたのかどうかも不明のように思えるし、直接的に殺されたのではない…のだとしても、幼少期にあんな生活をしてる段階で既に(社会的に)殺されているとは言えるので…。
 こういう復讐劇だと復讐する側は大抵頭脳が優れているとか割とアドバンテージを持たせるもんだけど、主人公は貧しい生活をしてるために一般人が身につけていることがところどころ欠落して、そこから何らかの破綻を生みそうでどうにも落ち着かん。もちろんそういう瑕疵をわざと作って読者をハラハラさせる手でもあるんだろうけど。

鴨乃橋#3

 福引で当たった温泉旅行先で事件が発生する話。探偵の大元締めみたいな組織、主人公が探偵行為をしてるかしてないかみたいなちょうさをしてるようだけど、そもそも推理をしても領収書を切るような報酬を受け取っていなければそれは探偵行為とはいえないのでは?。
 しかしオモロイもんで、あのような探偵の大元締めのような組織、リアリティはもともとないが、ああいう組織にも内部統制的な役割からしてもう必然性が全く感じられなくなってること。そもそも主人公が推理した事件の犯人を死に追いやるといっても、そこに明確な証拠はないわけだし、実際にやってるのは犯人に罪の意識を強く植え付けてるだけなんで、主人公を抑制するぐらいならもっとやるべきことがあるだろうということ。
 要するにアベのような明確な悪人、彼に取り入って出世のために法律を捻じ曲げてる警察組織や裁判所など、巨悪があるじゃないって話。政府系の反社組織を野放しにして主人公を押さえつける行為は、要するに断罪されるべき権力の守り手なのであって、あの元締めみたいな組織は存在価値が一切ないどころか、社会のためには潰さなければならないとすらいえる。
 それほどアベの暗殺によって、アベの悪事が白日の下に晒されたという事実は日本にとって非常に大きい意義があったということ。10年前だったらああいう組織も中身の人間がポンコツなのであって彼らには彼らなりの正義があるとなってたはずだが、今やそういうのも吹き飛んでしまったというしかない。

KBS#2

 新入部員が二人増える話。うーん、前編ストレスフルな回だった。といってもその理由はよくわかるんだけどね…。OP映像とか見てると、今後部員はかなり増えるようなので、新キャラのエピソードを穏やかな当たり障りのないものにしてしまうと印象に残りにくいからわざと違和感を持たせてる。かといって今回乙女くんの入部理由が視聴者に納得できるように作られてない(ウエイトリフティングへの方がよっぽど乙女くんの特性を考えたうえでの勧誘なので)のだけども、これだってよく考えてみたら、この作品の主役は前回の初期メンバー三人が軸になるわけで、ここで脇役に過度に感情移入させてしまうエピソードにしてしまったら、主役より目立ってしまうことになるのでそうなると本末転倒。ただ、作劇上の都合とはいえ、完成品として眺めてみたときにここまでストレスを感じるのはどーなの?というのが素直な感想。
 あと、どうしても引っかかるのが楽曲。なんでアイドル曲調のを合唱として歌うのか、どうにも受け付けない感じ。これもちゃんと理由はわかるのでそのへんが微妙。純粋な音楽性を追求した声楽曲をやられてもそんなものに人気が出るはずがないし、大衆に受け入れやすいポップ調、それも最近は事件で凋落中だがファンが多かったジャニーズ系の歌の方がターゲット層のメインであるF1にウケるのを目的としてると考えると、そのへん方向性は間違ってない。ただ、ジャニーズがアイドル曲を歌っても、ゴスペラーズのようなアカペラグループがアイドル曲を歌っても、自然に受け入れられるのに、アニメでキャラ達がアイドル調の楽曲をうたってるのを聞くと、もうこれは受け付けないというほどの違和感があるのは正直よくわからん。おそらく個人的な理由があってそれを自分が言語化できてないだけなんだと思うけど、今後も視聴を続けていくとそのうち慣れて受け入れられるようになるのか、それともこっ恥ずかしい感じがいつまでも抜けないのかそのへんは時間が経過してみないとわからない感じ。

シャイ#3

 前回助けたクラスメートを伴ってヒーローの秘密基地に赴いて今後の対策を練る話。てっきりあのクラスメートはヒーローの仲間入りをするのだと思ってたが、ED映像を見るとなんだか一般人のままらしい。主人公の、助けられる者たちの気持ちまで考えて行動するべき…というのは理想ではあるんだけど、そればっかやってたら助けられる側の要求がエスカレートして助ける方が壊れてしまうので、今回登場したサイコパスと称されるUKヒーローのあり方が正しいというのが現代性。
 うーん、やっぱりこの流れがいつまで続くのか心配な感じ。助けることが善としたままだと、助けられる方はいつまでも自己解決能力を持たないし、それは不特定多数が互いの領分を犯さないように社会を支え合う近代市民のあり方にいつまでも近づけないことになる。前近代での日本の惣村ではムラのことはムラで解決というものだったハズで、困ったから誰か助けてくれるヒーローを必要とするという概念は希薄だったはず。それが近代化が進むにつれ個人分断化が極まり、個人は個人の現世利益を追求することが善となり、そのために他人を搾取することが不可避となってしまったわけだが、こう万人の、万人に対する闘争という状況になって大衆が自分さえよければ(しかも多様化というプロパガンダがモラルの低下を更に招いてしまった)という現状では、人助けがそもそも誰にとっての善悪なのかその根拠が崩壊してしまえばヒーローはただの便利屋と化し、やればやるほどむしろ社会を崩壊させる結果になってしまうというのはもはや皮肉ですらなくなってしまい、世界はもう次のステージに移行しつつあるんだけど、少年向けとはいえこういう話をいつまでやってるの?という意識が頭を離れない感じ。

わた推し#3

 人としてのあり方を問う話。なんかわかりにくいというか、主人公は同性愛者なのかと問われておそらくそうと答えるのだけども、これも不思議な話。主人公の生徒時代のカットが一瞬流れて、彼女の席の後ろに男子が座っていたから、過去おそらく主人公はその男子に惚れていて断られたとか相手にされなかったとかありそうなんだけど、その時の経験が今の態度に繋がってると考えてる。
 主人公がヒロインのことを好きだといっても、どうも同性愛というよりはヒロインの高潔な精神性に惹かれているようにしか見えなくて、ヒロインと同じ精神性が王子たちにはあまり見られない。もともとがゲームの攻略対象なのであって、王子たちはその高い精神性から何かを貫き通してそれに準ずるとか、他人のために自分が犠牲になるというよりは対象プレーヤーである女の子に優しくささやきかけるとかそういうキャラ造形をしてるハズ。なので主人公が求めるものが高い精神性ならヒロインに惹かれるのもわかる。そして今回のチェスのエピソードを見る限り、主人公は自分の才を鼻にかけるというほどではないにしろ、あんまり隠さないというか、少なくとも手を抜いていることが相手にわかってしまうほどなのだから、そりゃ相手が腹芸自信を楽しむだけの度量があるならともかく、ある程度真剣勝負をして相手が手を抜いてたってことがわかったら内心いい気はしないワケ。なので、転生前の主人公は他人に嫌われるというほどではないにしろ、ちょっと付き合う異性としては恋愛対象として見てもらえないということは十分考えられるのであって、バカなふりをして可愛らしさを演出できる女の子には負け続けてきた可能性が高い。
 なので、主人公は異性に恋愛することを最初っから諦めているからこそ、告白してその気持ちが裏切られることがない女の子を対象にしてるだけ…という筋立ての可能性が高いような気はする。その、男に告白しても報われないから最初っから女だけで盛り上がる態度を取っている…というのは外形的に見たら同性愛者と変わりがないし、主人公はそういう自分の気持ちを説明したって周囲にわかってもらえないと判断し、またそういう説明をするのもめんどくさいだけって話ねー。
 自分の見立てが正しいとは限らないのだけども、主人公はもし包容力があって高い精神性も併せ持つ異性が現れたらよろめくかもしれない。のだが、今回の話でヒロインは自分の中の差別性を気付かせてくれた主人公を評価してしまってるようだし、どうせ今後は高潔な精神性を見せ続けてくれるんだろうから、主人公の目がヒロイン以外に向けられる可能性はますます狭まって、ヒロインとの二人三脚的な物語が延々続くような気もするが…。

せまつか#3

 主人公がヒロインの戦闘グループに入る話。もしかしてタイトルの「聖剣学園の魔剣使い」って主人公の少年ではなく、ヒロインのことなんだろうか?。まさかね…。
 しかしヒロインは生まれもあるし幼少時につらい目に遭って覚悟も決まってたのに、あれだけ努力をしても結局生きているうちに覚醒できなかったんだな。こういうのは物語では割と珍しいケースだと思うけど、結局死んで主人公の眷属として生まれ変わり、そのおかげで能力が高まったらしいが、特に死ぬような状況でイヤボーンしたわけでもないのに、主人公を守りたいと強く思ったら覚醒したというのもなんかヘンな話。主人公も彼女の覚醒を予想外って表情で見守ってたからなにか隔世のために手助けしたようにも見えなくって、何が彼女の覚醒を促したのか、そのトリガー条件がよくわからん。何かの機が熟したという風にも見えないし…。
 うーん、OP映像だとか見ても中心はヒロインだったりするんだけど、エンドロールのキャスト最上位は少年だし、少年もヒロインのオラクル役に徹するようにも思えないんだよな。
 あと、2年前のエピソードでオラオラ先輩にハーレムの一員になれといわれるのだけども、その先輩の演技が割と見るに見かねてというものに聞こえたんだよな。確かにヒロインは努力はしてるけど空回りして成果に繋がってないし、覚醒してない生徒は基本使い物にならないのが学園のあり方のようにも思うので、欲望丸出しながら親切心も混じってたと思うんだよな。
 まぁそんなわけで、お色気はまぁ客寄せパンダだとしても、物語のあり方としてはちょっと変則的であって、その王道からのズレが単なる目くらましではないような気がしてちょっと先の展開に興味がわいた次第。