シャンフロ#1

 主人公がゲーム世界でいろいろ体験する話っぽい。うーん、よくわからん。主人公がクソゲーをプレイするのを一時中断して大ヒットゲーをするに至る理由がわからんし、主人公がこのゲームに何を求めてプレイしているのかも、もちろんこの作品での物語上の大きなミッションも明かされていないのでどう転ぶのかもわからん。
 ただ、興味深い点としていろいろ考える要素があったというか、それはこのアニメのお陰ってワケでもなく、自分が今まで散々ゲームを題材とした作品に触れ、アニメ制作会社の描写の精度も上がってきたおかげだと思うんだけど、よく考えてみたらおかしな点に今更気付いたという。
 例えば、HMDでゲームをプレイしているのだけども、視覚情報や聴覚情報だけで果たして他の感覚もコントロールできるのかとか。あとゲームのプレイ中、プレイヤーは覚醒状態なのか睡眠状態なのかとか。おそらく想定してるのは睡眠に近い半催眠状態にして、ゲーム機器が人体にいろいろ刺激を与えてプレイヤーにいろいろ錯覚させているのだと思うけど、それってゲーム世界の再現度が高ければ高いほど処理能力もいるし、プレイヤーがこう自在にいろいろ行動できることをリアルタイムで再現、つまり人間からの行動な要求に対しTCPU側が高速に処理してプレイヤーに出力するってかなりキツい作業なのではとか。ゲームではプレイヤーの現実の身体能力を超える行動をバトルの際に発揮させると思うんだけど、例えばボールを時速50㌔ほどの速度で投げる能力しかなくて、その程度でゲーム内でボールを投げたとしても、ゲーム上の演出でボールが10倍ものスピードで飛んでいくみたいなことはできると思うんだが、じゃぁバッターは時速500㌔ほどで飛んでくるボールを、こうストレングス上の数字として打ち返す能力は全然処理可能だけども、ゲーム上でもプレーヤーは時速500㌔で飛んでくるボールを視認してそれに合わせてバットを振ることなんかはフツーに考えて不可能なんで、ああいうVRゲームで剣で切りつけるのに腕に力を込めて振りかぶり敵に向けて県を薙ぎ払うなんてそういうイメージになんか意味があるの?と思うと、もうああいうのはホント小説やアニメ上の表現なのであって、現実にそういうゲームが作られることはないんじゃないかなと思ってしまったり。
 なので、最初はこう異世界転生モノにせず、ゲームプレイに舞台を絞ったのは、どうせ異世界転生でも主人公は死なないのだから、ならフィクションで命の軽重をメタ次元で語られるより、ゲーム仮想世界での疑似体験という形にした方がよっぽど思い切りがいいな…と考えていたんだけど、ゲーム世界を現実に近づければ近づけるほど、それなら現実社会を一生懸命生きたら?としか思えず、Bパート終盤ではなんか微妙な感じがしてしまったとかいうそういう感じ。
 既存のゲームでも、たとえば格闘ゲームなんかはボタンを一つ押すとパンチを繰り出す、パンチを繰り出す行為は人体的にはかなり複雑な現象が積み重なっているのだけども、パンチを繰り出すという結果さえ得られたらプレーヤーはそれで構わないので、結局プレーヤーはゲームをプレイしているときにはいくつもある選択を積み重ねているだけなんで、究極はストーリー消費や競争でしかないんだと思うと、プレーヤーはゲームに対して広い意味でのリアリティなんて全然求めてないデショという極々アタリマエの結論に達してしまうという。
 なのでね、もうこの作品でレベル上げとかバトルとか、もうそんなの全部すっ飛ばして、キャラがゲームに何を求めているのかだとか、ゲームを通じて何を達成しようとしているのかとか、そういうのをメインにやって欲しい。もちろん現時点でもこの作品がそういうのを内包しているのがいろいろ窺えるので…・。

MFG#1

 しげの秀一原作漫画のアニメ化。イニDは漫画アニメとも未読。この作品もあんまり気乗りしてなかったのだけども、結構ツボを押さえて来ていて案外悪くなかった。欧米ではEVシフトが既定方針だし、あり得る近未来として十分可能性高い設定だしそのへん違和感があまりない。
 ストーリーはよくわからないというか、ヒロインの即堕ち二コマ展開にはワロタのだけども、これ、個人的にはストーリーとかドラマ性を楽しむというものではなさそうなので、そこは保留で。
 ランボルギーニとかポルポルとか走ってて、もうあの界隈は新車一億とかのレベルなんで、製造中止で尚レースをやってるってことは、アフターパーツ含め莫大な資本力がいるハズで、庶民にとっては雲どころか成層圏まで届かんほどの領域。ただ、第一次スーパーカーブームと幼少期がガチかち合った自分としては、スーパーカーなどというものは庶民に手が届かない存在なのを承知の上で憧れてたものなので、そのへんは問題なし。
 しかしキャラデザ恩田尚之なのか…。恩田テイストのしげの絵なのか、しげのテイストの恩田絵なのかそのへんちょっとよくわかんないけど、ED映像見る限りそれなりに味のあるキャライラストになっていてこれもオールドファンの心をグッと掴みに来てるなって感じ*1なのだけども、個人的には恩田尚之はオリ絵で使ってあげてよ…と思わなくもない。すごくもったいない。レースが始まる際のBGMにユーロビートを使ってきて、もう様式美そのものといった感じ。

オバテク#1

 フォーミュラーレースを題材としたオリアニ。映像部分頑張ってるなとは思うんだけど、シナリオがどうにも微妙。子供の頃は今よりモータースポーツが流行っていたし、古舘伊知郎全盛期の頃はF1レースも大人気だったのでこれもオールドファン向けの作品だとは思うが、個人的にF1レースには見向きもしてなかったので正直判断材料がない。
 ただ、こっちは市販車の公道レースではないので、マシンの調達が限られてるし、機材の性能でレースの結果が左右される部分も大いにあるから、自動車企業がそのまま開発に関わってスポンサーもつとめる代物を個人で何とかしようというのがそもそもオカシイみたいな感覚。フォーミュラーレースならなおさらタイヤは使い捨てなので、レース中にバーストはそりゃそうだろうってなもんだけど、それでドライバーが泣くのは違うくね?という感じなので、どうにも緊張感が長続きしなかった。ただ、ストーリーはさすがにこの段階で判断するのは早計なので、その辺は様子見。ただ、誇張の度合いが激しいから楽観はしてない。

でこぼこ魔女#1

 漫画原作のアニメ化。メインキャラ二人の対比が特徴なんだろうけど、話自体に特筆すべきところはないし、日常話を楽しむ感じのものなのかなとか思ってたけど、EDで、間奏中に次号予告が挟まってて、テンポ感重視なのかなとか思ったり。子育てモノっぽいけど、可愛さ全振り3歳児ではないし、最初っから非正規雇用が運命づけられてる貧困層の若者も、子育て支援のために喜んで搾取されてくださいねーみたいな教条主義的なものも感じないからのんびり楽しむのが吉かも。
 キャスティングが無駄に演技力高めの声優ばかりなんで、そこは魅力かもねー。

暴食#1

 なろう原作のアニメ化。親ガチャとか欲望が社会をドライブする資本主義的な世界観とか、こりゃまた随分現代性に寄り添ったシナリオやなという感じ。話立てが荒っぽいし、まーたステータス画面かよ…と思わなくもないんだけど、勢いはあるし、社会システムと作品世界との類似性は割と興味があるので、ちょっと次回は積極的に興味が湧いてる状態ではある。

ダクギャ#13

 再度寄り道して悪霊の紹介。JDヒロインがまーた嗜虐心を発揮してきて、キタコレーって感じ。今回巧妙だったのは、男の興味を深層心理から言語化して発掘し、さらに闇の世界に引きずり込むところ。一歩前に引き返せば間に合ってたのに、これでもう足抜け出来なくなったという、ポイントオブノーリターンとしての提示がなかなかにして秀逸。
 しかしやっぱり悪霊の位置づけというか、こういうステータスとして数値の割り振りをしたからランキングが完成し、悪霊同士の強さ弱さが決められてますよー。みたいな仕立ては個人的にはダメやな。どうせバトルをするんだからその結果で強弱はわかるもんだし、自分にとってはそのバトルそのものも要らないって感じやしなー。個人的にはやっぱり悪霊たちもちゃんと人の心を抉ってきて欲しい。

*1:しげのは素朴で純情そうな少女絵に特色があり、恩田はシュッとした大人の女性絵に定評があるので、本来噛み合わせの悪い組み合わせ。ところがメインヒロインは性格があんな感じなので、少女の外見に大人の表情をさせているから、そのへんわかって仕事をしてる