好きめが#12

 幼少時の画像を見せ合ったりの巻。主人公が嫉妬で狂おしく思うのも、ヒロインのささやかな仕草に天国に昇るような思いがするのも、恋に落ちた人の感情描写としては今までの積み重ねもあって非常によく表現できているのだけも、いうて中坊でしょ。この作品の背景描写が過剰演出だったように、この感情表現も過剰なんじゃネェの?という気がしてならない。もちろんタイムスケジュール的に言っても盛り上がるタイミングは間違ってないしそういった意味で構成として正しいんだけど、連載は続いていて、原作自体が割とぶつ切り的なコメディテイストなんでしょ?。背景描写はなんとか空気化して物語の邪魔をしなくなったけど、次回告白をするにせよしないにせよ、それが成功だとしても失敗(ってのもヘンだけど)になるにせよ、それやっちゃったら日常が大きく変化するんで、それは大丈夫なのかどうか。まぁ知らんけど。

小さい先輩#9・10

 社内恋愛だとか社内コンペだとか。うーん、役者には誇張表現をディレクションしてるところなんかを見ると、この物語はあくまで架空のコメディなのでリアリティなんて無視して楽しめよということだと思うんだけど、ではバカ話として素直に楽しめるかというとやはりちょっと微妙というか。魔法少女番組内スピンオフで、会社員の風習を滑稽と笑い飛ばすのも、むしろそれ本編でやるべきでは?とも思うし、こういう作風が合う人にはこのご都合主義的世界が居心地がいいんだろうけど、合わん人には空回りしているようにしか見えないのでは?。アリスギアなんかはもう最初っからバカ話だと割り切ってトコトン突き抜けているんだなというのがわかったし、メカニックの人たちも就業時間内自分の趣味を優先させながらもメリハリつけて働いてるのがいかにも理想の職場みたいな要素が込められていたんだと思うけど、こっちは社内恋愛とかなんか職業的モラルがどこかゆるんでるというか、これが許されるんならこれも一つの理想の職場と言えなくもないけど、正直「オマエら何しに会社に来てんの?」と疑問の一つでも呈してしまいたくなる気持ちが湧いてしまうとかそんなの。
 そりゃサブカルエンタメ作品なんだし、つらい現実を忘れるためにぬるま湯的世界観に読者は浸りたくてきてるんだろうから、そういう方向性は全然オッケーなのだけども、どこか人の神経を逆なでするような要素はいろいろ考えるべきじゃないんですかねぇとか。こんなサラリーマン的世界観の作品を中高生が読んで楽しむなんてちょっと考えられないんだからさァ、ターゲット層とかわかって描いてるんだろってなもんで。

ヘルク#11

 まーたまた道中の障害を吹き飛ばすの巻。マスコットキャラが歌をうたって敵を機能不全にしたのかと思いきや、フツーに主人公が撃破しただけだったという…。孤島を出てからのトラブルシュートは、普通の作品だとキャラの成長を伴ったり、以後の仲間獲得という要素を含むもんだけど、残り1話で仲間もクソもないし、そもそも主人公は成長しきってるのでwww。
 いやぁ、やっぱり本格的に話が始まるのはいつなの?という。