夢見る男子#9

 古本屋のバイト引継ぎの続き。妹を膝の上にのせて読書させるのになんの不思議も感じてない兄と、それを支援する兄の恋人というキチガイカップルの提示。逆に兄に恋人ができなかったら、妹はずっとそのままだったはずで、兄の恋人のおかげで自立のきっかけができたという、それは普通に考えてよかったことなのではと思うのだけども、それがこういうコメディで仕立て上げられているんだけど、その常識とのミスマッチだとか、ディスコミュニケーションが今回はひときわ光っていたという。
 まぁ事象としては大したこともないし、物語としての大きなテーマがあるってわけでもないんだけど、なるほどこの作品の魅力はこういうところにあるのかと妙に納得してしまった。

ヘルク#9

 魔女に大陸の方角を聞いて孤島を脱出する話。確かに場面転換はそこそこあるんだけど、主人公の抱えている問題が一向に明かされず、ちょっと前のかつての仲間との対決でなんらかのほのめかしがあったていどなので、前から言ってる通り話が動かないように見える。
 よくわからんのだけども、自分は先々面白くなりそうだという予感だとか期待があるから見続けているけど、ほかの視聴者は本当にこの作品をドラマとして面白く感じてるのかと思ってしまう。コメディ部分は笑えるというほどでもないし、ただ、個人的にはそのコメディ部分はシリアスな雰囲気を緩和するためだけで決して読者を笑わせるためではないと考えているのは前にも言った通りだけど、そういう部分もひっくるめてこんだけ視聴者を待たせるアニメってあんまりないよなぁという感じ。変則2クールなの?。

好きめが#9

 校外学習で同じ班になる話。周囲の認識でも主人公はヒロインのお世話係みたいな方向に寄っていこうとしてたし、あーなるほど、自立しようとしてもできない女というのはいかに自分の魅力を武器にお世話係になりそうな男をゲットするのかが至上命題ってのもなんかわかる気がするなぁ…と思っていたのだけども、終盤からだんだん恋愛要素が大きくなって次に続くらしい。
 しかし、今回面白かったのはそこではなく、主人公が「自分は共依存関係大好きです」と告白するところ。ヒロインは頑張れば自分は自立できると思ってるフシがあって、自立できない自分を不甲斐なく思っているようなので、そこで主人公に「君はダメなままの方が自分にとって都合がよい」みたいなことを言わせるのはフツー考えたら社会的にはアウトなはずなんだけど、そこを言わせてるところにフィクションとしてのこの作品の面白さがあるんだな…とつくづく感服仕ったという話。自分ずっとこの作品は高木さんクローン化と思ってたので、この不意打ちにはやられてしまったという。