村人A#10

 なんかさらに強敵が現れる話。うーん、よーわからん。キーワードは友人で、なんらかの友情だとか絆だとかがテーマになってると思うんだけど、この展開の不可解さがよくわからん感じ。@子安声の怪しげな仮面のキャラは、元魔王の家臣だったみたいだし、主人公が亡くして後悔してるエルフの豪快な友人を殺すきっかけになった対立国の実力者っぽいのもあっさり今回現れた強敵に首チョンパ。謎が謎を呼ぶ展開で、この作品のキャラに愛着を持った人には掘り下げる動機があるのだろうけど、自分はそれほどでもないからポカーン状態。まぁこの作品が読者をどこに連れていこうとするのか自体に興味がないわけではないし、手の内の見せ方はそれなりに考えてあるな…とは思うんだけど、やはりメインテーマが個人的にどうでもいいとなってしまうと途端に眺めてるだけになってしまうなぁ。

盾勇2#10

 狸娘が脱出して主人公と再会する話。うーん、これも何をやりたいのか、物語上のミッションが分かりづらい。ただ、テーマに関してはなんかぼんやりみえてきたようなそうでもないような。巨大亀討伐の時はイマイチよくわからんかったのだけども、異世界に突入してメインキャラがバラバラになって関係性を今一度整理するって流れだよね…。主人公の剣とかいってたから、途中で「あ、これヒロインが刀の勇者になる流れだ」とぼんやり思ってたのだけども、まさか本当にそうなってしまうと、それはそれで大したものだと思ってしまった。
 今回ぼんやり思ってたのは、おそらく狸娘が経験を積み重ねて成長し、もう一人の人格として自立してもいいんですよと、刀(をダシにしてるがおそらく周囲全員に)に認められたという形になってると思うんだけど、こうヒロインはなんて言うか、今回の主人公の横にいたいとか言っていても精神的には決していわゆるリベラル的に自立したというワケではなく、あくまで主人公に依存してるという形になってる。
 まぁ難しい話で、例えば主人公が最低限の生活知識だとか一人で生きていく能力を教えて、ではもうお前は自立できるのだから一人で生きていけと放り出していたらヒロインはここまで精神的にも強くなれたか?といわれるとそれはよくわからんわけで、なんつーか、主人公はいわば煌めく世界に生きていて、それに付き従っていたからヒロイン自身も一人で細々と生きていくよりはるかに多くの情報量が得られ、著しく成長できたのであって、いわば「立場が彼女を劇的に成長させた」という側面がある。なので、作品では主人公が特別に自分を庇護してくれたからその感謝としてお返しをしたいということになってるが、まぁ冷静に考えるとこんなオイシイ立場はちょっと譲る気になるものはおらんわなという感じ。要するに「つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり」なのであって、これを見かけのまま共依存と見るのもちょっと危ういかなという話。
 まぁそんなこんなで、バリバリのキャリアウーマンっぽい精神構造の女はともかく、こういうのはやっぱりおおきなおねえさん向けの作品なんだなというのが確信に近くなってしまったというそんな話。話として面白いか?といわれると微妙かねぇ。退屈はしないけど…って感じだけど。

RPG不動産#10

 竜娘に関して大きな動きがある話。うーん、なんか難しいんだけど、やれ絵柄がだとか、ギャグのクォリティだとか、浪花節的展開だとか、こうやって羅列するとあんまりいいイメージのある単語が思い浮かばないのだが、不思議なことにそれらの要素がこの作品においては全部魅力的に感じてしまう。メインキャラの四人に、それぞれ長所と短所が設定されているんだけど、よーく考えてみたら、お互いの短所を補い合ってる…という場面は少ないし、かといって、長所をうまく組み合わせてる…というほどでもないんだよな。どちらかというと、物語の進行に従ってドタバタしてるうちに、誰かの長所だとか思い付きだとかにヒットして収まるべきところに収まる感じ
 ただねー、結果としてもうそれぞれのキャラに自分がもうどっぷりと感情移入してしまってるというか、例えば今回竜娘がしょっ引かれるシーンでも、どんなことをしても引き渡したくないピンク髪の気持ちも、こうなった以上引き渡すしかないという金髪の気持ちもわかるし、人間だったら、その両方の感情のどちらか一方しかないってことはなくって、それらの要素がうまくこの作品のキャラに分担させられてるな…という風には思う。かといって、龍娘に関する謎は明かされてないから、読者としてもこうやるのが一番であるという答えなんかも見つからない。見つからないからこそ葛藤もわかるという仕組み。
 ギャグもまぁよくあるボケとツッコミの形にはなっているんだけど、このヒーラーのように、読者を笑わせて楽しませてやろうという積極的な意図はむしろ弱くって、ギャグというよりはユーモアの範疇に収まっているように思うから、その結果として物語の重心が低い感じ。
 不動産というギミックも、最初はよくわからんかったし、今もはっきりとした結論があるわけではないのだが、これおそらくは、ともすれば現実味が薄れてしまうファンタジー設定のなかで、この作品世界のキャラ達に生活実感を持たせるためにこれを持ってきたのかな…という気がしてる。かといって不動産を持ってくることのオリジナリティが生きてないわけではないし、なんかしらんがうまく溶け込んどるなという気はしてる。
 いや、まぁ今期バディゴルだとか、モブせかだとかヒロたるのように、展開の妙というか、物語としての面白さをふんだんに感じられる作品があって、それはそれで楽しいんだけど、こういうコメディでありながらペーソスも感じられる、ぱっと見にはそう大したことがなさそうなと思っていても何か心に残る作品で、ちょっとこれは視聴対象に入れた段階はおろか、初期の頃はどこがおもしろいんだと思っていたから、こんなにどっぷりハマるとは思わんかった。

であいもん#10

 花びら餅と未開紅。自分も幼少時には梅に関してダサいみたいな認識だったからなんか幼児の気持ちはわかるというか。どちらもなんやしっとりした話でよくできていた…ぐらいかねぇ。