ライアーライアー#6

 お宝さがしゲーム決着編。うーん、やっぱり同じ感想。一つ一つのゲームが使い捨てでルールが簡単でもゲームに思い入れを持てないし、今回もやっぱり読者に隠してた特殊スキルを使って勝利。OPやEDを省略しても尺が足りず、余韻が必要なところまで駆け足で話を進めるからなんともせわしない。
 個人的にはゲーム部分をもう「試練」という抽象的な把握で中身にまでのめり込んでないので、要するにスポ根の試合シーンやバトルシーンと同じ概念で、個人的に要らないと思ってはいても義務だから仕方がない…どうせ物語に関わるのはどっちが勝ったかという結果のみなんだから…となるが、それらは割とドラマ部分とバトル部分が分離してるのに対し、この作品はバトル部分でもキャラの人間性だとか思考様式だとか、バトルでの言動と物語の大きな軸の部分と結構重なる部分が多いと思うんだけども、不思議とドラマ部分だけでもそこそこ楽しめているんだよな。

レベル1#5

 ヒロインの担当回というサブタイの割に、見どころは過去話で母親との関係性だけという。とにかくシナリオが雑。
 この世界でダンジョンでモンスターを倒して野菜がドロップするというのは、もう生きるために必要なものを農作業で直接生産するのではなく、資本主義経済では賃労働で他者から奪って貨幣を稼ぎ、それで生活に必要なものを交換する…ただし、貨幣との交換を省略して他者から生活に必要な物資を奪うというショートカットをこの作品でメタファーとして表現してると思ってたので、主人公が後期資本主義の権化とも称されるブラック企業を嫌悪していながら、どうしてそういう経済行動に疑問を感じることなく能天気に人助けをしてるのかよくわからん。ヒロインの母親も、自分が死ねば娘が路頭の迷うだろうに、娘より人助けを優先するのもよくわからん。それでもお涙頂戴としての説得性を持たせるのなら、いろいろ状況を設定したりと付け加えないとならないと思うが、そのへん全部すっとばして、未熟者を率先して助けようとするのワケわからん。今回でも嵐で魔法が使えないのだから、ダンジョンに入ればその時点でオカシイと気づくべき(実際に主人公が不調を訴えてたので)だし、三層まで深入りとかキチガイ沙汰。自分が助けようとしても無理なのに、それで助けを他人に求めてもムリなのはわかってることだろうに、いかにも何とかなりそうな風の描写もちょっとなぁ。
 他の作品でも述べたが、それでも一つ二つどうしてのっぴきならない状況になったのかを挟めば済む話なのに、そのへんもすべてすっ飛ばして困ってる状況だけを持ってきて、それをご都合主義で何とかしたから感動のエピソードって読者をナメすぎでは?と思うのだけども、タイパを重視するZ世代だとそのへん矛盾が含まれてたり筋が通ってなくても一連の流れがスムースに解決し、人が助かったり目的が達成されたりして結果さえよければそれでオッケーって風潮なの?。

てんぷる#5

 次女がいろいろ思い悩んだり我慢してたことをスッキリさせる話。煩悩といえば特にこの作品だとエッチな感情と限定されてしまいがちだけど、別に元々はそれだけであるわけでもなく、今回のように次女が自分だけ好きなことをするのは気が引けるということで自分を抑圧していたのを、主人公が関わって解放されるって流れが、なんのかんのいって仏教の教えにもつながることのように思えて、こんなおバカな作品なのによーできとるわって感じ。というか、仏教というのは別になにかお偉いさんが考えた正しい考えがあって、それに従って規範意識が組み立てられる…って堅苦しいものでもなく、そもそもキリスト教イスラム教なんかと違って、東洋哲学に分類されるという、生きる上での自然な在り方にまで考えが及ぶものであって、日本に伝来した時点ですでにかなり変質してしまってるからなかなかそのへんの偏見が抜けないような気もする。

ライザ#6

 秘密基地「ライザのアトリエ」完成するの巻。秘密基地は錬金術で作ると言ってたから建材を調達したら主人公がバンクシーかまして見る見るうちに出来上がっていく…というのを想像してたから、フツーに大工仕事を男衆が担当しててワロタ。いちおう建築材料を錬金術で合成したということのようだが、正直粗製糖の錬成も含めて錬金術要らねージャンwww。
 とはいえ、なんかここに来て物語の解像度が一気に上がった感じ。メインキャラ達が将来の目標を定めて努力の方向性が定まり、今回はその成長ぶりでなんらかのステージに達した感がある。秘密基地の造成も「ゴールを決めてそこから逆算して手順を決める」という提示だし、キャラ同士の関係性の強化が社会化や成長につながるという意味でかなり無駄のないエピソードだったように思う。

あやか#6

 強敵を倒すために若手同士が協力し、トモダチごっこに興じる話。うーん、世界の謎を解き明かしたり、世の中の不調を治すために努力する…という側面より、キャラの関係性重視なんだな。お互いが仲良くなれば世の中が良くなるというわけでもなかろうけど、こういう作品だとみんなが仲良くなってわだかまりなく協力し合えば世の中は良くなるという流れのような気もして、人の世を混乱させているのは人間そのものであるというところからすると深みはないかなという感じ。
 おおきなおねえさんを釣るためのメインは、今回は兄弟子二人の確執ってところだろうけど、まぁそういうこともあるだろうけど中途半端やなという感覚。お互い自分がやらねばならぬ仕事があるから、相手のことを思ってたとしても深く介入するわけにもいかず、せめて自分の目の前で起こることについては黙っていられない…ってのはそうだけど、自分の気持ちにある程度の整理がついているのなら接触も避けるし、自分は自分、相手は相手と割り切るのが自然だと思うけど…。まぁそうだと話は動かないし、理屈で割り切れないからこそドラマにもなるしでそのへんはなんとも。

やまじょ#1~12

 おそらく夏休みということでYoutube一挙公開されてたので。え、なに?、めっちゃオモロイんだけど。とにかく話が動いて気の休まるときがなくて、ラブコメとして文句なしの出来。カッコウの人の作品だけど、それよりはるかに面白い。