ひげひろ#13

 今度はヒロインが母親と対峙して落ち着くべきところに落ち着いてEND。吉田に会う前の家出後の話をするのかと思ったら、その描写はなかった。兄は人を使って調べさせて辿り着いたのだからおそらく妹から話を聞かなくても知っていそうだが、母親はどうかな?。今回の自分の見どころポイントはここだったのでちょっとはぐらかされた感じ。描写シーンがないだけで以後も含めて話をしたのかどうか自体が不明と考えるしかないね。本当のことを言ったらおそらく母親はもっと不安定になるだろうしとの判断で避けたとみるべきだがそのへんはなんとも。
 あと、元居た学校に戻ったのもちょっと驚き。家出後の詳細は学校側も知らないことだろうけど、人死にまで出てていじめ側は後に引けなくなってるから事態の収束は困難だろうし、そのへんはれ物に触る感じだったのだろうが、自分が親ならちょっと避ける選択。市とはいえ狭いところだろうからあることないこと噂は絶えないだろうし。ただ、ヒロインの決意が空港のシーンで語られていたので、目的意識ができれば学校のことは些末なことになったであろうし、また励みにもなったのだろうから、無事に卒業できたであろうという提示は納得はできる流れ。
 うーん、自分今まで、個人分断化の極まった現代で、居場所をなくしたものがどういう支援を受けるのが正しいのか、もう共同体の再生はムリなんだろうなみたいなことを散々述べてきたのでなんだが、共同体の在り方を問いかけるのであれば、いじめ問題をほぼ総スルーなのも、学校側の対応も描かないというのも不自然な話で、基本部分はやっぱり萌えアニメ的世界観、それもおっさんホイホイのというものにはなってる。家出少女で体を売りながら渡り歩くという要素が現代的であって、この作品にリアリティこそないものの、ある意味生々しさらしきものがあって、そこが釣り針としてうまく機能してたんだなというのが個人的に思うところ。別に女子高生でなくても、酔いつぶれた若い成人女子を介抱したら懐かれて…でも十分成立する話だし、そのへん10年ぐらい前によく見た空から女の子が降ってくる物語とそう大して変わりがない。
 これが昭和期だったらおそらくヒロインはむしろ母親(を美化したもの)になっていて、昼メロの題材にでもなっていたと思う。それも男に捨てられたということであれば、母親のほうはどちらかというと肝っ玉母ちゃんの細腕繁盛記、しかもヒロイン(母親)の女の部分に誘われて男が支援してこようとするとかそんなの。自分が見過ごしてるだけなのかもしれないが、結局あの母親の職業は明かされなかったし、あの兄が会社の社長やってるぐらいだから父親は既に物故してるかそのあたりで、父親が生きているときはたんまり生活費を貰っていたとかそういうあたりだと勝手に自分は思っていたのだが、そのへんも昔の物語とはちょっと違ってはいるなという感覚。
 あと最終回でいえば、北海道から自分のアパートに帰ってきたときの吉田の心情は、こう妻に先立たれたとか、熟年離婚されたとか、とにかく取り残された歳取った男の悲哀にも通じるところがあってこれはよくできてるなとは思った。
 まぁ結末もああなるしかないでしょとは思っていたし、そのための下準備も念入りにしてたから納得ではあるんだけど、こう今回兄にまで言われてた通り、吉田の外堀をこれでもかと埋めてくるのにはワロタ。
 ただ、やはり個人分断化、共同体の話に戻れば、ヒロインが吉田以外の男と結婚するためには、いつかはカミングアウトするか、それともずっと黙っているかしかないワケで、そういうわだかまりを抱えるよりはすべてを知って受け入れてくれそうな吉田は一番の選択肢なのであって、やはりもうヒロインを包摂すべき共同体は最初っからなかったというしかないわな。家計の最小単位である家族ですらどうすることもできず、その家族を支えるシステムもどこにもないわけで、結局善意の人との幸運な出会いによるしかないというか。世界はこんなにも多様化しているのに、だからといって寛容さが増してるわけでは決してなくて、結局それは自分が進んできたレールに沿って世界を観察するしかなくって、もう他の路線なんて見るのも恐怖*1というか、だからこそ分断化が極まってしまって、世界がこんなになってしまって本当に良いの?と自分なんかは思うのだが、そこに関しては別に作品で触れなくちゃならない性質のものでも何でもないのでそのへんはなんとも。
 もう一段触れておけば、個人分断化を推し進めて身内の利権構造を強化してきた連中が社会を破壊してきたことは間違いないんだけど、でもリベラルや特にフェミが「もっと多様化を」といって世界をさらに分断しようとしてるのは頭オカシイとしか思えない。そして社会を破壊した特権階級が、自分たちだけはコネを強化して分断化が進む世界に対しての防衛反応を強めてるわけで、これでは格差が開くばっかりなのだが、そのへん自覚してる人はあまりにも少ないなぁという感じ。この作品も、行間を読めば「こんなことは現実にはあり得ないフィクションなんだからね」と何度も念押しをしてるのがわかるのだが、そのへんぼんやりこの作品を眺めているだけでは見つけることのできない地平が存在するそういう作品だったなという気はしてる。

そうむす、サ終まであと一週間ほどか。

 ラストに向けていろいろ手を出してみたんだけど、育成のためには行動力に限りがあることを考えるとミラージュとかやってる場合ではないのかな。まぁ特定のユニットチップを集める以外に、ボコボコLv上限上げ用のアイテムも泥するので意味はなくはないんだが、ミラージュだと新規追加された、行動力を消費することでミッションを達成し、その報酬で得られる石を、行動力補充のために割る石にするということができなくなってしまう。エリア走りで得られるLv上限上げアイテム泥は割と目的のものが得られないので、余計に行動力を消費するのだ。
 あと、そろそろ目星をつけたユニットの★上げのために、マルチチップを使うかと思い、初めて交換してみたのだがビックリ。一度に20個ずつしか交換できず、一回交換すると、マルチチップとユニットチップの交換比率が変わる。だんだん厳しくなっていくみたいだが、これ、季節限定モノだとマルチチップしか★上げの手段がないように思われるから、★5にしてる人課金額大変なものだろう。というか、数限られるのでは?。日をまたげば交換比率が元通りになるかもだが、ちょっと見無理っぽい気はする。
 キャラクターシナリオも読んどかなくては間に合わないかも。

*1:だからヒロインは今後も吉田にすがるしかない