タクト#4

 主人公の師匠が主人公を教えつつカジノの闇を退治する話。初回からそういう話運びだったような気がするが、いちおう謎は謎として物語上の大きなミッションとして残しつつ、しばらくは道中トラブルシュートを何回かやって関係性を強化していくとかそういう構成っぽい。バトルシーンもいつも通りキレがよかったのだが、BGMがベートーベンのアレンジになっていて、主人公の相方が運命ちゃんという風にゆかりが深いからテーマとしてそういう音作りになってるのかも。クラシック作曲家も有名な曲の変奏曲とか盛んに作ってるから特に剽窃みたいに感じることはないし、耳障りもよいからこれが今ドキのアレンジかと思って聞くとそれなりに楽しみになるような気はする。
 まぁ今回のカジノも日本のIR誘致批判だろうしそのへん現代性はあるってところか。あの師匠が音楽とはみたいなことを語っていたけど、なんか聞いてると念仏教みたいな感じを受けた。アーティストは聴衆にメリットを与え、基本聴衆はそれを受け取ってという感じは、まぁ仏典のありがたい教義はバカな民衆には理解不能なんだから、念仏を唱えてたら功徳が得られるとかそんなの。念仏教が栄えた鎌倉時代は地球規模の寒冷期で厳しい時代だったから、こういう決して方針を理解してなくても受け入れてくれる間口の広い宗教が蔓延るのもわかるし、実際仏典にいくらありがたい教えが書かれているのだとしてもそれを駆使して目の前の飢饉がどうにかなるはずもないので、そうそうバカにしたものでもないのかなとは思う。で、作品中でそういう思想がボンヤリ語られているというのも、今の日本が衰退期にずっぽし嵌ってるからなのかなという。とはいえ音楽で気を紛らわせてみたところで、それが本質的に何かを解決してくれるわけでもないのだが。

斗神姬#3

 基地が敵の大攻勢を受け、損害を受ける前に前から用意していたと思われる作戦を前倒しして宇宙に主人公たちが旅立つ話。やっぱセリフの内容がわからんと面白さが全然伝わらん。大陸放映版でも普通话や英語の字幕がつくのだが、結局絵の速度に自分の理解が追い付かないので吹き替え版がやはりありがたい。
 さて、シナリオはジャパニメーションのお約束がふんだんに込められてはいるのだが、シナリオの構成はそんなに悪くないのかもと思い始めてる。いちおう敵味方を駒にして、いわばボドゲシミュレーションゲームっぽい作りのような感じなのだわ。こちらのユニットはロボットやキャラで敵とのバトルにはロボットが直面、ドラマ部分はもちろんキャラが動くのだが、それぞれのキャラの行動力だの意思だのが原動力になって、リソースをうまく使いながら目的を達するとかそんなの。今回こちらの戦力としては、褐色隊長とその乗機が弾かれて戦力ダウンといったところだが、今後の展開でその褐色隊長が合流するかどうかわからんところではあるが、手持ちのユニットでどうこれからの戦闘を乗り切っていくか?みたいな流れのように思える。主人公は確かに未だに未熟なのではあるが、今回彼女が地球の引力に引っかかって落ちていくのも母艦を守るための行動であったわけで、子供向け番組によくある愚かな判断だとか行動の結果という形になってない。まぁロボットだとか敵との戦闘だとかファンタジーでしかなんだけど、宇宙空間の行動はほぼ物理法則にのみ従う世界なので、そのへんの切り分けをそれなりにやろうとしてるのかなという気がしてる。まだまだ初期段階なので本当にそういう話立てかどうか判断は時期尚早なのだが、ご都合主義にしてもそれにきちんと理屈付けしてるのなら今後が楽しみといったところ。