わたゆり#5

 思いのたけをぶちまけて渦中の二人の関係性が少し改善するものの…。二人ともずっと引きずっていたみたいだし、抽象的な応酬でお姉さま役には何か思うことがあった様子で、この作品欠けた情報でキャラを動かすのが上手いなぁという。いろいろな相似形を重ね合わせたり、技巧に走っていると言われたらまぁそれが鼻につかないわけでもないんだけど、結構この作劇上のお遊びを個人的には楽しく感じてる次第。

まほよめ#5

 主人公を中心とした学生まわりの関係性が深まる話。なんか一気に物語がドライブした感じ。諧謔的な物言いはシェークスピアを彷彿とさせるし、キツい当たりもキタキタ―って感じなのだけども、途中から青春の和解みたいな流れでちょっと気を削がれたかも。個人的にはもうちょっと殺伐とした雰囲気がしばらく続いて欲しかったかな。
 蛇男クンが主人公を化け物といったのも、彼女の本性に気付いたのかと思ったら呪いの部分だったし、主人公も今のところ関係性を取り持つハブ的な役割で善人そのものなんだけど、そういう優しい物語でこのシーズンを突っ切る気じゃなかろうね?…。


勇者が死んだ#5

 王構内の騒動解決編と王女仲間入り、ネクロマンサーの恨みがどうのこうのという話。おふざけとシリアスのバランスからすると、クライマックスのためかシリアス寄りでちょっと見ごたえがあった。ヒロインの健気さと主人公の筋の通し方がスッキリしてて、まぁ話はありきたりだけど力強さが感じられて視聴後感は悪くないなぁ。

もののがたり#1~12

 付喪神をモチーフとしたボーイミーツガールもの。付喪神ということで視聴対象にしてたんだけど放映中はモチベが上がらず、放映終了後も書店でジャンプ系ということを知ってあんまり意欲もわいてなかった。なんで視聴するつもりになったのかはひとえに艦これをやめて時間が空いたから…なのだと思う。
 序盤は特にそうだったし、全体的にもやはりバトル優先の俺の考えた世界設定っぽい雰囲気はいかにもジャンプ系特有のもので、やっぱり視聴したのは失敗したか…と思ってたんだけど中盤から結構面白く感じてしまった。というのも、原作でもそうだと思うんだけども、付喪神という人間とは違う異質の存在との共生…みたいなありきたりのテーマではなく、おそらくサブテーマであるところの結婚あたりを重要テーマと考えてアニメ化したんじゃないかというところ。
 ヒロイン家の付喪神たちは、ヒロインを「嫁に出す」ことが至上命題と考えてる節があって、ボーイミーツガールものだとやれ嫁取り物語だとか婿取り物語になると思うんだけども、この作品はそういうのではなく、嫁出しなんじゃないかと。ヒロイン家の付喪神ズが嫁入り道具のというところに面白みを感じてしまったのだけども、彼ら彼女たちは本人はおろか相手の意思を無視してめあわそうとしてるし、実際最初のうちは主人公もヒロインもその気はなかった。で、結局彼らがやってることは二人が結婚するための準備、それも周辺の関係性を何とかするということであって、説得できるところは説得で、かといって説得で納得させられなさそうなところは拳で黙らせるということを延々とやってるように見える。結局その過程で二人の気持ちも盛り上がっていくのだけども、この作品の主張としては、極言すれば結婚に恋愛感情すら要らないみたいなことまで言ってるように思えるのだ。ヒロイン家の付喪神ズは何を差し置いてもヒロインを安全圏に到達させることで、それが永続的に維持されるためには彼女を守り切れるだけの実力を持っているものに庇護させることであって、元々が嫁入り道具なんだから、その手段が強いものと結婚させることというのは設定としてよくできているというか。
 結局#12で終わらなかったし、どうも7月から続編がある模様。2期もこの構造で話が進んでいくとも限らないんだけど、なんか先が読めちゃったような気もするので続編は見なくてもいいような気もするし惰性で追っかけるような気もする。