山田999#4
オフ会の続き。ょぅι゛ょアバターを使ってたのはおにいさんの方でした。自分もネトゲで女キャラを使うことはあるけど、ソシャゲみたいにユーザー同士の交流が前提のゲームは女を演じることはないなぁ。まぁそもそもMMOとかやらんし。
というわけで、早くも妹ちゃんとオトコ争奪戦の泥仕合の模様。よくわからんのは主人公のキャラ造形で、こういう女像にリアリティがあるんだろうかとか。外見に気を配ってるみたいだし、外見で自分と釣り合う男を選抜しててもおかしくないワケで、どこか性格的に気の良い、しかし残念系(キツい性格ではない)という設定にしてるのは読者に共感してもらうためのような気がするのでなんとも。
いちおうおんなのこ向け作品だと思うんで、そういうキャラ設定は間違いじゃないのだと思うけど、男の自分からすると仮定の話に仮定を積み重ねているように見えて危なっかしいんだよな。いやまぁラブコメなんて男向けだろうと女向けだろうと多かれ少なかれそういう要素があるとは思うんだけど。
おとなりに銀河#3
二人の距離がどのくらい離れると主人公に不具合が出るのか見極めと、メインキャラ以外のキャラ紹介的な。つまらなくはないけど退屈一歩手前やな。やりたいことを書き出してみる…は、ラスト自分の気持ちを口にしてみるの対応だろうし、今回主人公の下宿の店子たちを出してきたのも、これおそらく地方の地縁血縁関係を喪った(捨てた)都会人の新しい繋がりの形を示してるのかなとふと思った次第。あれがプライベートを重視してかつお互いを縛りあわないゆるやかな紐帯とかそんなところなんだろうなと。お互い無関心ではないけど、かといって仕事も興味も全然違う人たちがほんの少し他人を意識する程度みたいなところか。
「ふるさと」にある通り、ウサギ追いしかの山、小鮒釣りしかの川は、たとえそこに住んでない都会人であっても帰省したり、一歩都会を出ればそういう風景に出会えるのであって、日本人だったら大抵こういう範疇におさまるといった共通意識や概念を、高度経済成長を終えて「価値観の多様化サイコー」で喜んで捨ててきたのであって、もはや日本人として同じ外観を持っていても中身は価値観が全然違っていたりする。そういう状況の中同じ日本という場を共通の生活のプラットフォームとして一緒に生きていくには価値観のすり合わせを行いましょうよと。少なくとも結婚して夫婦になるんだったらそのへんは避けられないでしょということを言いたいから、こういった何をすれば相手が喜んだり嫌がったりするのか事前に確かめておきましょうよと、そういう話なんじゃネーノ?ということなんじゃなかろうか。ヒロインを見かけは日本人でも宇宙人設定してるのもそういうことだと思うし…で。
しかしまぁ、二度手間なんだよな。今や学校では多種多様な個性や価値観を持つ生徒にここに対応しましょうみたいな時代であって、現場の学校はそれを真に受けてるわけでもないんだろうけど、クライアントの生徒や保護者が「うちの子を特別扱いしてくれ」とゴリ押ししてくる状況に晒され続けて疲弊してるわけなんだが、それでも徐々に学校は価値観の多様化の方向に舵を切らされてるんだろうけど、実はこれって逆なのであって、学校は社会としての共通プロトコルを教える場なんだよな、本来。そこを崩すから、大人になってわざわざ他人との価値観のすり合わせをしなくてはならなくなるという。で、今ホットな話題が飲食店での迷惑行為であって、ヘンな話廃棄食品の再利用だとか飲食業界の一部では昔からやっていたし、客の方は客の方で例えば飲み屋で隣の客が注文した品に手をつけずに帰ったら(ちょっと箸をつけたりしたぐらいでも)、それをいただいちゃうことなんかもあるわけで、では迷惑行為は何が問題かと言うと、昔はそれを公開なんかしてなかったこと、これに尽きると思う。この場合は暗黙という条件は付くが、やっていいことといけないことのほころびがここ最近でぐっと増えた。で、歯止めが効かなくなってエスカレートした結果が直箸とかその他もろもろなんでしょうよ。卑近な原因としてはやれネットの普及だとかアベのモラハザだとかはあるんだけど、それはトリガーに過ぎなくて、結局のところ上述の、高度成長期を終えてバブルあたりからずっと進行してきた「自分が好き放題やりたいから価値観の多様化を称揚する」という傾向なんだと思う。
この作品は、価値観の多様化がお互いの断絶を生んだという部分には言及せず、今の時代お互いが分断されてるから価値観のすり合わせを行いましょうの部分だけを描いてるように見えるんで、個人的には、まぁ対処療法としてはそれしかないんだけど、やはりもやもやする…なのであって、そのへんがなんとなく違和感があるのよな。
2ndQ2023新番アニメ短感
ちょっと早めに上げてみることにした。
- MHH 一般家庭をキャラの中心にしてるのでターゲット層は広めだと思う。家族モノだし、こういうハラハラドキドキがNGでなければおススメ。
- 熊パンチ 続編があると思ってなかったが、都度感想で述べた通り、1期のとりあえず手当たり次第に困ってる人を助けるというものから、主人公の社会化のテーマが込められているようで質は高くなってる。
- 君ソム スピリッツ漫画と言われたら、あーなるほど、それらしいやという雰囲気。コミュ障とまではいわんけど、クラスでも影の薄いキャラを主人公にした作品ではちょっとあざとい。
- ウマ娘RTTT シリーズが好きな人にはこれで十分楽しめると思うが、個人的には正直飽きた。
- アリスギア 萌えアニメの典型のようなキャラの馴れ合い、バカ騒ぎで、そういうのがNGな人には受け付けないと思うけど、個人的には楽しんでる。社会的なテーマが込められているとも今のところは思わないんだけど自分でも受け入れてるのが不思議。
- 公爵邸 まだまだ評価を下すには時期尚早だけど、駆け引きをメインとしてるところの出来は悪くないかな。
- 絆のアリル ストーリー自体に見るべきところはないけど、動画配信という素材を使って現代性を描写してる部分はその意気を買いたい。
- いせれべ 正直者が報われるという昔話の構造だけども、細部に工夫がみられるので退屈はしない。今のところ成り上がってる最中で、今後挫折とかあるのかどうかわかんないけど、一本調子だと思うんで、そこを許容できるならまぁ。
- スキロー 個人的には高校生時代を振り返ってセンチメンタリズムに浸れる作品。現代的なセンスが前面に押し出されているが、軸の部分は全年齢層に届くものになってる気がするよ。
- 推しの子 赤坂アカ原作漫画で、かけあいの場面にやっぱりかぐ告の臭いがプンプンするが、こちらはサスペンス主体で印象はガラッと変わってる。出来は間違いなくいいと思うけど、個人的にはアイドルとか芸能界とかどうでもいいので、なんか一歩引いた感じで視聴してる。
- 爆焔 このすばのスピンオフなのであんまり目立った違いはない。ただ、こちらはこのすばのコメディ要素をちょっと薄めてノスタルジー要素を濃くした感じかな。けものみちよりは良い。
- 勇者が死んだ お色気をドライブ要素にしてるので万人に受け入れられるとは思わないんだけど、庶民の土根性みたいなテーマがあると思えばそう悪くもない。
- まほよめ 大きく物語が動いてないのでなんとも。ただ、そういうのを期待してるわけでもないので今後に期待。1期で読者の選別は完了してるのでシリーズファン向けだろうね。
- わたゆり 百合をテーマとしてる割にはベタベタした世界ではないし、キャラ同士で緊張が張り詰めてるので、演劇要素も含めて楽しんでる。読者を容赦なく振り回してくる部分には力強さを感じるけど、争ってることは些細なことなのよね…。
- バディゴル2 都度感想で述べた通り、物語としての面白さは健在。個人的にはパワーダウンしたかなと思わなくもないが、これも1期で視聴者の選別は終わってるから、1期を楽しめた視聴者には続いて楽しめると思う。
- マジデス オタク・表現規制・アキバのいつものやつ。今回は電池少女より一般受けをすこーし拒絶してるように見えるので、見る人を選ぶと思う。
- 江戸前エルフ エルフと巫女の関係性をそこそこに済ませて新キャラ登場でテコ入れなので、ちょっと不安な感じはするが、個人的にはゆるーい雰囲気を期待してたのでそれを裏切っておらず、想像した通りの作品なので満足してる。土地神と信仰してる土地の住民とのつながりがもうちょっと描かれるのかと思ってたけど、これは薄く重層的に描かれるのかも。
- 女神のカフェテラス つくりは三文芝居だけど、昨今庶民が窮乏化してる日本の現状に非常にマッチしてるテーマだと思う。シナリオがドンくさい感じがするがそこはあんまり気にならないかなぁ。
- トニカワ2 1期で面白いと感じた要素はそのままなんだけど、超然とした態度にちょっとした違和感がないわけでもないというか。貧乏だとか人の目なんて気にしてたら生活が息苦しくなるよ…というのもよーくわかるんだけど、世の中の人々はそう強くないんだよ…。
- 六道 最新話で理想的なリーダー像を示してきてちょっと感動に近いものがあった。話は陳腐なんだけど、とにかく熱いし、理屈とかは結構整理されているので、このセンスを受け入れられるのならかなりいい作品だと思う。
- 一撃姉 今のところはキャラの馴れ合いだけなんでなんとも。今後の展開に期待。
- カワイスギ ペットを愛でる以外の何物でもないので、そこに興味を惹かれるならどうぞといったところ。ペットの社会的意義とか社会に与える影響とか考えない方が楽しめると思うけど…。
- 山田999 ラブコメとしてフツーに楽しんでるけど、これも合う合わないがあると思う。自分はあまり難しいことを考えずにさらっとした態度で視聴してる。
- おとなりに銀河 最新の都度感想に書いたように、価値観の多様化を通り過ぎて共通認識の失われた状況を念頭にストーリーが考えられてるのかどうかわかんないけど、とりあえずはあざといラブコメって感じで、なんか剣呑なものを感じてる。見かけはおだやかなんで、腫物を触るように絆を深めてく二人に親しみを感じながら視聴していくのでも十分構わないと思うんで、そのへんはそれぞれの楽しみ方で人気が出てるのかもなぁ。
前期と同様ビッグタイトルみたいなものが見当たらないので不作と称する人もいるようだけども、そんなに小粒の作品群といった感じもせず、それなりに見ごたえはある感じ。前期も含めて今期も梅原、鬼頭、小清水が覇権やねぇ。
個人的には夢を追いかけろと説くアニメは見てて白々しく感じられるようになったので、そういう作品が減ったのはありがたいのだが、ただ、日本が若者に夢を見ろと語り掛けられない社会になってしまってるのもなんだかなぁといった感じ。あと疑似新婚生活モノ、今後も出てくると思うけど、自分が視聴した作品の中では異世界迷宮でハーレムをがよくできてたなぁと思う。他の作品はなんかどっか絵空事みたいな印象が強くて、物語として消費してあんな生活ええなぁと羨望するには全然構わないんだけど、現実逃避でしかないからなぁ。
まぁリアリティ重視とか、等身大を突き詰めるんだったら、なにもアニメでなくてもよいというか、アニメこそ空想や抽象に適したメディアだとは思うんでなかなか難しいよね…。