auo#2

 昔コテンパンにやっつけた商人の息子と再会し、まーたひと悶着ある話。ようするにハイランダーとかいう特権階級は合衆国のことだろーみたいな。再会した悪役はさしづめ日本を売って合衆国に取り入ったアベとかケケ中とかそういう一味とか。現実社会とのリンクは自分も重要視する要素の一つだったんだけど、この作品はもうちょっと一般化してくれるとか、あたりさわりのない悪役の方が主人公の天真爛漫さが穢されずに済むのになーとちょっと無茶振りっぽいことを思わなくもない。
 しかし、こうエクスキューズがうまいというか、それでも主人公を可愛い少女にするためのこじつけに過ぎないわけだが、神が主人公をナゼ女に転生させたのか理由が示されていてちょっと感心した。母親に言わせてたのがそれだが、男だったら人のために尽くすよう期待もされ、ノブレスオブリージュを率先してるような貴族ならそのように育てもするし、個人的にはエーテルだとかマナだとかはどうでもいいんだけど、男でルーンが刻まれて*1しまえば本人の意思関係なくそのように生きることを強制されてしまうから…という筋立て。女だとあの世界ではまぁ西洋前近代っぽく女にはそういう生き方を強制されることがまずないということだろうし、主人公は中身が男だからってのもあるんだけど、女が責任を負わない社会だからといって女に許された特権を行使するのではなく、騎士見習いとして男女関係ないふるまいを心がけてるというのもポイント。男女平等というのを言語化しないで、あくまでそれを主人公は内面化してるというのが説教臭くなくてよい。
 シナリオも、複数伏線を張って、次回その回収をするみたいだし、なんか個人的な期待度がホップの次にステップアップした感じ。

人間不信#2・3

 パーティーを組んで軽い仕事に、赤トカゲちゃんの過去。ん~、#1の印象とはガラッと違ってきた。この作品のテーマがタイトルの「信用」ということで、それに関して丁寧に描写してる。世界を救うとかあるから、もっと大層なことをやるとか、大げさな展開みたいな予感がしてたのだけども、各キャラの抱えてる問題を一つ一つ解きほぐしながら話を進めていくのはなんかほっこりする。
 「一人メシ」の人とのエピソードが割とグッときた。最初はまた騙される展開か?とスゴイ不気味だったんだけど、人と人とは対面しなくても伝わるものがあるというのがひしひしと迫ってきてこれまた暖かいんだよね。
 しかし結局のところ、これもマネジメントの問題だよねーという。創業者が自分のすべてを投じて起こした会社ならともかく、雇われの身で社長に出世したり、管理職をやってる今の連中のうち、未熟なものが人の上に立つから組織がギスギスして人間や社会を壊してるんだなーというのが伝わってくる。
 ここまで視聴すると、結局のところ世界を救うというのは確かに物語上の大きなミッションにはなっているんだけど、それはメインキャラ達が組んでるパーティーが目的集団であることを示すためのギミックであって、彼らが実際に世界を救うかどうかはどーでもいいんだろうなという気がする。
 戦後しばらく日本の経済成長を支えた企業群は、日本全体を富ませるための庶民にとっては疑似共同体だったのが、今やもう一部の特権階級を富ませるための装置と成り下がって(まぁ戦前の企業もそうだったのだが)、今や社会を壊す困り者なので、もう一人一人が今一度協力して社会を支えるためにどう共通認識をもって協力し合えるか?という意味で、割と今のサブカル作品は試行錯誤や疑似モデルを生み出し続けてるんだろうなという感じ。ただ、弱者の間でいくら現実味のある理想的な解が得られたとして、上級国民が既得権益を手放す筈がないんだよなー。

久保さん#2

 ヒロインが主人公をストーキングして家にまで連れ込む話。まぁなんて事の無い話なんだけど、この濃密な時間…。普通に過ごしていたら決してその時間を意識することなく見過ごしてしまうようなひと時を、じっくりと堪能してしまうとか何とか。
 OPの、vo.花澤香菜、サビで高音が良く伸びる伸びる。ちょくごのフレースの〆は若干外し気味だけどそこはうまく編集で隠してるという。で、あくまでキャラが歌ってる風に演技も入れてるからねぇ。仕事でここまで求められるの、本人が楽しんでやってないのなら地獄だよな…。
 ED映像のパステルな色使いの水彩画風、これがヤンジャン連載とかちょっと信じられん。しかも止め絵かと思いきや、一瞬口パクしたりして細かいのなんの。

*1:実は結果が出るまで、あれはルーンを刻まれてしまうフラグだと思ってた