スパファ#14

 大臣暗殺チームが主人公側の妨害にあって、罠を仕掛けるもそれも失敗に終わって…の巻。うーん、やっぱり史実知識が邪魔をして楽しめないってところ。AKにトラバント、ポテトスマッシャーときたら、やっぱり舞台は東独だと思うのだけども、イートン校がある矛盾だよな。とはいえ、別にこの作品の舞台が東側だと言っても、、まぁこの物語はフィクションなので実在の人物などとは一切関係ありませんなのだろうから、別に社会主義国だとかはっきり明言してないからやはりごちゃまぜではあるんだろうけど、もし西と東で政治形態も経済力も同じなら、ではなんでコイツら対立してんの?という話で、どうして実在の東側が社会主義国になったのか、東側の貧しさに一顧だにしてないのはちょっと悪質なんじゃネェのとは思ってしまう。今回の主人公側の女上司が暗殺チームの学生に戦争とは何かをのたまうわけだが、あんた西側の人間なら楽な戦争をやってきてるだろうし、ご高説賜ってる相手の学生に想定されてる境遇は、おそらく豊かな生活に馴れて本当の貧しさや戦争の悲惨さを知らないのに理想論でテロに走らんとするのは東側の若者ではなく、どう考えても西側の平和ボケ学生だろうとしか思えんわけだが、そのへんのミスマッチだよな。
 この作品のテーマが家族みたいなのは元からだろうしそんなに違和感もないんだけど、世界平和を守るためみたいなテーマはうーんといった感じ。西側のスパイしか今のところ描かれてないのだけども、西側それも特に合衆国のスパイは昔も今も反米国家が現れようとするとスパイが活動してその国を転覆させるのが目的だったりするから、東側のスパイより合衆国のスパイの方が数段戦争を起こすために活動してるワケで、なんで主人公たちが世界平和のために奮闘してるという荒唐無稽な嘘っぱち並べてんだ?みたいな感覚はある。
 東側が貧しいから生産コストの安いAKやトラバントであり、西側の豊かさを知られたらマズいと考えていたからこそ西側からの情報を制限してたし、秘密警察は西側の動向なんかより、国民を監視することに血眼になってたわけで、東側で生活してる主人公がカラーテレビを持ち、デザイナーズチェアなど豪勢な調度で暮らしてるとか、ミスリードもええとこ。