恋せか#10

 文化祭で大騒ぎの巻。全体的な内容はありふれた題材だし、学園祭でカップルがある条件を…というのも、学園ドラマ的にあるあるで、そう大した見どころもないな…と思ってたら、ラストの結論でちょっとたまげた。熊の着ぐるみを借りて…という流れなんだろうなと思わせて実は…というのが極めてメッセージ性が高くてちょっと感心してしまった。

まちカドまぞく#9

 桃が魔族フォームで変身してしまう不具合に遭う話。桃が抱えてるなんらかの鬱屈が表面化したらしいが、シャミ子の弁当喰ったり姉の管理する泉に浸かれば改善したりと、あまりそこに大きな意味が感じられないのがよくわからん。そもそも魔族フォームになったのは人助けのためだし、そのために自分自身が機能停止するほどの災厄に見舞われるのは文学としてはよくわかるんだけど、そういうタイプの物語でもないだろうと思うのでやっぱり不可解なんだよな。
 1クール目が終わった時に、おそらく桃とシャミ子が協力して大きな問題に取り組む…具体的には町の危機を救う…みたいな展開を予想してたので、この物語がどこに連れていこうとしてるのか現段階でさっぱりわからんようになってきた。魔法少女と魔族が手を取り合う展開には違いないんだけど、どんどん方向性が内向きになっているというか。
 個人的にはこの作品に単純な勧善懲悪を求めてはいないんで、これはこれで構わないんだけど、ただこの2クール目としての物語上のミッションが見えなくて不安ではあるという。

処刑少女#11

 敵は思ったより強大で、主人公補正で撃退したか…に見えたがより大きな危機に見舞われる話。うーん、これもこの物語がどこへ連れていこうとしてるのか不安。おそらく次回で最終回のようだが、赤髪の師匠の話も、転生女子高生の前世の話もほのめかしてくる割には一切踏み込んでこないので、それを次回一挙にやるのかどうか。少なくともその2つの消化をしないとこの物語をした意味がないことになると思うのだが、本当に次回一挙に開示するのか、それとも分割2クールなのか、それとも続きは原作読めなのか。なんとも落ち着かない話ではある。

阿波連#11

 雪が降って大騒ぎ?と、お節料理の買い物とスピナー大会の巻。っつーか五連覇とかワロタ。メイン二人の関係性はやはりほぼ変わってないので、前回の告白の結果をボカして明示しなかったのは、もどかしくはあるんだけど、なかなか楽しませてくれる感じ。いつものストーカー少女も声かけすれどいないのは、関係性が変化して去ったのかと思いきや、次号予告ではなにやら反撃してくるようで、その明かしがなくてもいつもと同じような日常でありながら確実に変化してるという要素をちょっと面白いと思ってた。
 なんか別に不条理でも何でもないんだけど、そういうどこか気取った作品にも似ているようでそうでもなく、ちょっとしたヒネリがあるなんとも不思議な魅力のある作品のような気はする。

サマレン#9

 正ヒロインのカゲから説明を受ける話。なんかかなり面白いんだけど、どうしてもループものに引っかかる自分の残念さ。正直これだけ面白いと感想書くことないのだが…。
 なんつーかコピーされたものとオリジナルとの差は?というテーマはSF的で、この作品の場合カゲに特殊能力というか、オリジナルとの絶対的な差異が設定されてるので読者が混乱しないようになってる。記憶で得体のしれないキャラが出てくるのはホラーだし、情報を小出しにして真相に近づけるところはミステリの手法。そうやっていろんな小説のジャンルを組み合わせて伝奇モノに仕立て上げてるってところか。まぁよー考えつくされとるわって感じ。