スパファ#8

 国家保安局に勤めてるを姉に隠してる弟が訪問する話。あんま気にしてもいけないだろうし、この作品のスパイ設定は最初っから007並みの滑稽なものとアナウンスしているようなものなので、実際そう気にしてもいないんだが、やはり東側に貴族専門スクールは違和感がある。秘密警察の直接的な目的は確かに国家体制を揺るがす反乱要素を除去する…なのではあるが、上位概念としてそれらはすべて人民はすべて平等であるという名目があるから。なので、旧東欧でもソ連でも中国でも能力のあるものはカネのあるなしに関係なく国家が手をかけて面倒見るわけだし、そもそも貴族なんて最初っから排除したのが社会主義国だったりするので。とはいえ、チャウシェスクのように人民から吸い上げた富を独占して贅沢放題、反対者は秘密警察で粛清と、資本主義国家と社会主義国家のダメなところ両取りなんて国家もあったから、そのへんはなんとも。まぁ合衆国もCIAを使って赤狩りをやってたし、イギリスも諜報機関が似たようなことをやってたわけで、西側だって国家保安局という名前を使ってなかっただけで秘密警察と全く一緒のことをやってたわけで、そのへん東と西をちゃんぽんにしたところで、物語の大枠になにがしかの変化をもたらすものではないとは思うんだが。
 うーん、グダグダ設定に文句をつけててもシナリオ自体はそう悪くない感じ。重厚な人間ドラマを期待したら裏切られるとは思うが、別にドストエフスキーばりの文学を求めてるわけじゃなし、コメディ仕立てで家族っていいよねというエンタメ作品としてはよくできてる。

くノ一ツバキ#8

 方向音痴の武闘集団が帰村するのと、ひっつき虫の過去話。あんま大テーマに沿った話運びというよりは、丁寧にキャラ紹介と掘り下げをやってる感じ。話としては悪くないけど、高木さんのように読者を否も応もなく集中させるだけの力はないかな…とはいえ、高木さんの方は恋愛脳ばっかなんで、あのテーマでよく話をいくつも作れるよな…という感じではあるが。


カッコウ#6

 勉強会と称してお互いの家に招き合いの話。紫髪の許嫁発言は家業を継ぐという比喩でしたということらしい。なるほど主人公の解釈の方が正しかったわけか…ちょっとこいつはやられたという感じ。でも主人公は彼女の実家のことを知らなかったんだよね…。
 これで一応ピンク髪と紫髪による主人公争奪戦の形が整ったということか。これにいずれ金髪妹が参戦するとかそんなの。で、ここでこの作品がようやく主人公による嫁取り物語ではなく、ヒロイン三人の、むしろ実家による婿取り物語になってたんだなと気づく。男の方で出世云々はないのだが、主人公は勉強できる設定だし、平安貴族がどの上位貴族の婿に収まるかという話。


式守さん#7

 前にクラスマッチで出てきたバレー部のクール系が文化祭で接近してくる話…だよね?。まさか狙いは男の方ではなくヒロインだったりするのか?。
 なんかペア組み企画を学校がよく許可してるな…という驚きと、現実だとどうかわかんないが、案外文化祭でくっつくという展開もちょっと驚き。まぁこの手の話として、時間が経てば興味が薄れて別れるということもあるのだけども、それだとお話にならないので。そういや去年も(今年も)二人は同じクラスだと耳にしたような気がするが、同じクラスで同じ番号が割り振られた…ということなのかな?。
 仲良しグループの紹介もやったことだし、ライバルを出してきたということは、これから話が動き始めるってことなんだろうか。