タクト#7

 近年になって敵が頻繁に出没するワケがわかったというお話。衰退する地方はお荷物だから切り捨ててよいという考え方は国民を二分し、片方は棄民もしくは搾取対象とみなす、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」のあの人がモデルだろうが、しかしなんだな、前回レコードをかけても敵は出現せず、今回音を出しながら作曲してたのにそれが原因で敵が出現しなかったという答えにもなっていて、なんか肩透かし。敵退治コンビのうち、人間の方はともかく、もう片割れは人工的に作られたってことだしフツーに監視対象というか行動の様子をトラッキングされてると思うんで、やってることバレバレなんだとは思うが、もしかしてそういう設定ではないってことなのかな。
 作曲のコツもたしかに「らしい」といえるし、その筋に沿ったシナリオ構成なのでそこそこ泣けはするが、そもそも主人公地下酒場でなんらかの啓示を受けたのだから、そこでその人たちを今一度描きなおすというのではなく身内に考えが及ぶというのもなんかふらふらしてるし、現代だとそれなりにターゲット層を広げないと独りよがりになるんではなかろうかと思うと、いやまぁストーリーの大筋として間違ってはないんだけど、なんかいろいろもやもやしたものが浮かんでは消えて素直にそれはいいと思ってしまうことがないというのも複雑なところ。音楽に限らず送り手と受け手でいろんな形があるとは思うんで、これが絶対的に間違ってるというのもない代わりに絶対的に正しいってものもないんだろうなとかそんなの。