電池少女#4

 地下アイドルが電池少女として組織に加わる話。うーん、やっぱり主体性はスタンドアロンで成立するか否かという命題なのかな…。アイデンティティと言ってしまうとまず間違いなくあてはまると思うが、やたらやる気だとか行動力のようなものに入れ込んでいるから、もっと踏み込めば主体性まで辿り着くかもという感じ。アイドルは求められるものを演じるといってたけど、ではそういう他人を判断基準としていてはそこに主体性はあるのかということになるし、では自分がいいと思うもの/なりたいものを主張してドン引きされたところで、つまり他人に受け入れられないと落ち込んでしまう…というのが今回のシナリオだったわけだが、それで主体性は成立してたか?という話で。少なくとも今回新登場のサブヒロインは、他人が何と言おうと自分がいいと思ったことを貫き通すことはしなかったし、そうしてしまうとアイドルではなくなってしまうことをおそらく彼女は分っていたから落ち込んだという風に見えるので。
 でもまぁ難しいところではあるわな。アイドルとなるとデビューの際に既存アイドルの丸コピでは、観客に誰それの丸パクと言われるからオリジナリティが必要だし、そのオリジナリティで売れたのであればそれを観客が支持してくれたのだからなかなか大きくモデルチェンジすることは難しい。でも全く同じことの繰り返しだと飽きられてしまうから変化はつけないといけない。そのへんコンテンツ産業における、読者視聴者が求めるものだけを与えるだけではいけないし、そこは読者や視聴者の想像を超える展開だとか結論だとかそういうオリジナリティを示して驚かさないとやはり飽きられてしまうのと一緒かな。そして観客の持つ価値基準というものを大幅に踏み越えてしまうと理解すらされなくて、下手すると拒絶反応を示されてしまうから、まったく奇抜なことをするわけにもいかない。そしてその拒否反応の行き着く先が表現規制とかそんなのかねぇ。