スケスタ#9

 主人公のチームにいた姫川擁する新潟のチームと、アイドルの寄せ集め神奈川の対決。まぁ予想できた(当たったとは言わない)展開。技術的に一番なのは主人公のライバルチームではあるのだが、これはいちおう技術とエンタメの対比。大会が技術を競うものである以上、勝者がどちらかは納得がいくのだが、でもそれはそのスポーツ界の発展や維持にはどーなの?という提示かな。別にアイドルチームが技術面を無視してるわけでもないし、では、そのスポーツ自身に興味を持ってもらって、仮にプロ化したとして観客をどれだけ呼び込んで、そのスポーツ界のさらなる発展に寄与する方向性はどっち?といわれたら、まぁそれは答えはおのずと明らかだと思う。今だとコーチングでアイドルの歌唱力も何とかなる時代だし、別に美空ひばりのようなスキルが卓越する天才を待たなくてもインテグレーションというかコーディネーションで何とかなる。個人的に言わせてもらえば、正直なところ自分にはスケートでの四回転と三回転の差が見てわからないので、では四回転と聞いて凄いのはわかるんだけど、さらなる上を目指して四回転半や、それが可能だとして五回転がすばらしいとはいえ、だからそれを達成するだけのコストとかどんだけなんだよという感じだし、そんなことより見て楽しいことのほうが観客にもわかりやすく、客を呼び込めるんじゃないの?という感じ。観客を呼び込めればカネも入るし、そのカネでそのスポーツ振興もやれるわけで、ストイックさが万人に受け入れられるものどころか、トーシロお断りになってしまう現状、まぁあんま技術面だけに特化しても得るものはないよねってことだろう。
 まぁおそらくスタッフとしても一番言いたいことは今回言い切ってしまったことだろうから、あとはドラマとしての体裁を整え、観客というか視聴者の喜びそうなクライマックス及びカタルシスを与えて終わりなんじゃなかろうか。

怪病医#2~#7

 紹介要素が少なくなって2話構成の段階に入ってる模様。まぁ怪異の原因が心理的なものって繰り返し述べられているので、治療はむしろ医学的というより人間関係のトラブルシューティングになってるのは納得ではあるんだが、個人的には事ここに至って医者である必要ないのでは?とか思ってる。が、難しいところで、人間関係のトラブルに介入するためには、こう今までこういう話にありがちな何でも屋みたいなものはよく考えてみたらリアリティが薄く、逆に医者という身分があるからこそ当事者たちは違和感なく受け入れられるのかもと思ったら、割と筋がいいのでは?とも思う。
 主人公が柄が悪いが根は熱血君みたいだし、依頼者…というかトラブルの原因も基本は善人みたいな感じ。多重浮気君も心の底では自分の行いを発症前から疑問視してたようだし、空き巣ももう手を引きたいという設定のようだったし、勧善懲悪というのとはちょっと違う。主人公のキャラ造詣が車虎次郎に似てるし、敵を作らずに作劇してるところからすると、雰囲気からは意外だが割と癒し系なんだろう。泣かせとしてもそう悪くないし、そこそこ良作のような気はする。視聴してるときは退屈しないけど、基本メッセージ性も今まで数ある類似作品のバリエーションでしかないので特に他人にお勧めするようなものでもないかなぁ。原作読んでる人はわざわざアニメ見なくてもよいと思うケド、自分は原作未読なので今後もアニメ視聴してわかったつもりになる予定。