ウマ娘2#9

 トウカイテイオーメジロマックイーンとの再戦に向け練習中骨折をしてしまう話。今までの描写もそれ気味だったし、いつかはやるぞという感じのオーバーワークが気になっていたのだが、満を持しての故障。正直競走馬とかとんでもないコストがかかってるので調教師がオーバーワークさせるはずがないのだが、今回ばかりはさすがに気になってWikiトウカイテイオーの項を読んだら、そういう馬だったという。まぁ改変はちょくちょくあるけど、基本事実を基にストーリーが構成されているわけで、骨折という事実が先にあって、視聴者にわかりやすい理由を与えるために描写としてオーバーワークを連想させるような作りにしてあるんだと思うが、個人的にはあまり感心しない。が、なるほどトウカイテイオーを軸に据えたその狙いが見えてきたので、あーこれも仕方がないのかなという。
 しかしなんだな、前期のときは全然ストーリーラインの粗が…というより粗があったのかどうかすらわかんないのだが、気にならなかった記憶があるのに、今期は中盤からもう気になって気になって仕方がない。それも全体まるでダメってんじゃなくて、導入とか大枠では気にならないのに、急に「それはない」みたいな引っかかりが現れるから性質が悪いんだよな。こう、料理でいえば最初っから丸焼きで出してくれたら骨があってもそれはそういうものだとして自分が避けて食うから全然オッケーなんだけど、一見骨とか残さない料理なのに、口に入れて噛んでると骨とか鱗があってびっくりするみたいな…。脚本陣調べてみたら1期と変わってないからなんでだろ?。もしかして今1期見返したら気になって仕方がなくなるのだろうか。

裏ピク#9

 空魚たちが空手ちゃんの依頼を受けて彼女の友人に降りかかったネットロアの災難をまたまた解決してしまう話。まぁよくわからんのだが、妄想と現実の合いの子みたいな話で、本当は近所の人の嫌がらせでしたという結末にしてしまってもおかしくないし、トラブルがその友人の家の敷地内で完結してるので、あの事件は彼女たちの妄想でしたでもおかしくない作り。今回は裏世界へ行かなくて、現実社会で起こったことになっていて、それが現実社会→今回の事件→裏世界というグラデーションになってるから、やはり空魚たちの認知に由来してるという形になってるのかな?。あの空手ちゃんに空魚が視ることで飛躍的な力が付与されたのも、絵的には神懸かり的なものになっていたけど、冷静になって考えたらケツ持ちがいる安心感で、不安が払拭されていつも以上の力が出た程度の話に収まってるのではとも思うし。
 しかし百合を混ぜ込んでくるのな。まぁこういうオカルト話は女…というより少女が好きそうなものなので、やはり少女内のホモソーシャルを強化するためにオカルト話が利用されてるって構造のように思える。まぁ女は女でも、大人の女がオカルト話に入れこんでるってのはあまり聞かないし。
 原作読んでないからなんともだけど、アニメ化において映像に落とし込むことが失敗してるとも思わないんだけど、正直なところ、この作品の面白さは原作読んだ方がいいんじゃなかろうかという気はする。

ラスダン#9

 ヘビ退治のクエストが発生してメインキャラがダンジョンに出掛けて行ったが、彼らがそこで出会ったものは…という話。うーんやっぱりこねくり回した話という印象。マリー恋しやの人の闇堕ちも、そもそも前の導入部からしてギャグだったのに、今回はやたらシリアス風味にしてたのが、あーやっとるなーって感じだし、今回は主人公の担当回みたいな雰囲気にしてたけど、そもそも俺ツエーなので、負ける展開だと誰も思わないしで、やはり役割的にはデウスエクスマキナでしかない。で、トレント事件の流れを汲んでいて、さらなるトラブルの前フリにもなってるから、あー確かに考えられた構成だわという。しかし、軍人とは…みたいな主張がされてるけど、もう理念方面に突き抜けてて、今の日本ではもう空回り程度にしか思わないから、これがこの作品の主張とも思えない。ただ、各キャラにはそれぞれの事情や思いがあって、ちゃんとそれに従って動かされてるし、外形的なギャグ風味だけでは推し量れない底堅さは感じられる。
 ラノベ的な設定の空虚さとキャラの内面の複雑さとのバランスは、まぁ商業作家ならではといったもの。おふざけを多用しながらのらりくらりと話は進んでいくから、ぼんやり見てるとそう面白くもないのだが、でも構成としてよくできてるから感心はできるし、前回も言った通りやはりつまらなくもないんだよな。