オーフェン2#5

 教会内潜入に地下道を案内されるが…の巻。なんかおどおどろしい雰囲気でいつもと違ってるなと思ったら、人を殺すとかそういう話で深刻さを表現してるらしい。なるほど、昔のアニメって確かに作品中で人を殺すのをやたら忌避してたな。もうこの10年ぐらいの変化で、割と人が死ぬ描写がカジュアルになってきた感じだが、まだまだ倫理観はあるような気もするが。
 あとはカルトの描写かねぇ。昔だと油断するとカルトが心の隙間に割り込んでくるから気をつけろみたいな、ある意味詐欺師的な感覚だったと思うが、いまだとネトウヨだとかフェミの一部は、これもカジュアル化といってよいのか迷うが、嵌りやすさはそれほど昔と変わってないようには思うんだが、個人分断化が深刻化して、他人を気にするということが昔より薄れているから、落とし穴に堕ちたらだれも気にしてくれないし、嵌る前に注意してくれる人も少ない感じ。カルトは信者が思っているほど、上部構造は気にかけてくれないってのも昔と変わりがないが、今はカルトが実利を求めて信者を手足のように使い、衝突の結果法に触れてあっさり切られるのは時代の趨勢のような気もする。
 まぁやっぱ何のかんの言ってこの作品、昔はこうだったというのを提示して、だからといって今のことを具体的に言わない代わりに、その昔のことを補助線に現状を視聴者に考えさせる構造なのかなと思わざるを得ない。今回はほかにも切断処理あたりがテーマになってる感じ。