ウマ娘 プリティーダービー 第13話

 まぁ群像劇っぽい終わり方。
 トレーナーが辞める話運びなんかなと思ったらなんか違ってたみたい。でもあのレースのゴール付近の台詞は今一よーわからん。
 うーん、個人的には実エピソードとの乖離に振り回された感じだが、総じてクォリティーは高め。但し既存のスポ根とそう大して変わらないから、なにかこの作品が重いメッセーヂを持っているとかそういうのは感じなかったから興味を持った人がそれぞれの楽しみ方で視聴したら良いんじゃねぐらいの突き放した評価にはなる。
 しかし個人的に面白かったのはやはり競女との比較。この作品は競女に見られた下品さがもうそれはそれはすっかりなくて、賭け事を内包するこの手の素材としては爽やかな印象でまとめられてる。ジャパニメーションでお得意の疾走シーンを使えるということもあって、走ることを動画で見るのも結構楽しい。それらいろいろ考えてみるとジャパニメーションが積み上げてきた遺産をうまく取り扱っているといった感じ。人間の形をしているといってもあくまで素材は馬なんで、技術的には陸上競技のスキルを使いながらも、けっして陸上がメインになってないのもある種の抑制のような気がする。月がきれいではモロ陸上の短距離走が取り上げられていたが、陸上メインで物語にするのは割と難しいのかもしれない。が、やはり「走る」ということを根底に据えて見栄え良くアニメ作品にできるというのは一つの成果としてみてよいのではないだろうか。ドラマ部分は使い古されたスポ根だったが、スポーツ描写に関しては一つの可能性があると思わされた。