何もよりによって買って食った休日ではなく平日にエントリーするのかというのはあるが。
まづはヤズから。この時期安く出回るので割と重宝してよく買ってる。但しブリやハマチと違って魚体が小さいので、生で日持ちしないのが珠に瑕。基本刺身にしてかたい食感を楽しむものだというのは以前も述べたと思う。
が、この前の札幌行でニシン丸干しを買って、干し魚ではどうなんだろ?と思い立って干物に挑戦してみた。ggると数は少ないがやってみた人はそこそこいるっぽい。型の大きいものだとガスコンロのグリルに入らないので小さめのものを購入。
左は刺身にするために腹を掻っ捌いたもの。右が干物にするのでとりあえず頭を落として内蔵を取り去ったもの。
背開きにしてみた。初めてなのだがやってみるとそれほど難しいというものでもない。但し腹の部分を洗うのがちょっとめんどくさい。
塩水に漬ける。干物にするためには直接塩を振り掛ける振り塩もあるのだが、いちおう塩水でやってみる。濃度はggると結構人によって差があるようで、海水程度の3%から10%というものもある。自分は適当に塩を溶かして舐めてみて、海水以上ぐらいだとよいかもという感じで。30分から一時間らしいが、これも千差万別らしく、大きめだから長めがよいだろうと思っていたのだが、結局放置気味で二時間ほどは漬けていたと思う。バットなどないので鍋で代用。
一晩玄関の軒先に吊るしてみたがどうも水が抜け切ってないように感じたので昼ごろまで干す。ちなみに干し網は100均にて@150JPYで売ってた「野菜乾燥用」のもの。1000円ぐらい出せば浮き底のまっとうなものが買えそうなのだが、お試しだし捨てるの前提でこれでもよいかと。
ちなみに入れるところはかなり狭いのであまりお勧めではない。やはり四角の大き目のほうが入れるところも大きくて良いと思う。
表面にちょっとした照りが出て、飴色に近いのでもう構わないかと思って出してみた。
で、焼く。やっぱり干しが足りない感じ。アジなどの小魚ならともかく、結構大きめなので時間をかけて干したほうがよさそう。身の厚いところは塩焼きにしたときのようにパサパサした食感。
が、干物として不十分だとしても、塩焼きと比較すると断然干物にしたほうがウマイ。ブリやハマチぐらいに魚体が大きいと塩焼きにしても脂が乗ってそこそこうまいが、魚体が小さいともう塩焼きにするのはもったいないといっても良いほどなので、これはちょっとした見つけものといった感じだ。但し手間がゝゝって仕方がないというのは弱点。
これに味をしめてヤズを買いにいったら、たまたま売ってたのがツムブリ。
ちょっと思い立って測ってみたら60㌢以上ある。これで@350JPYだからお買い得。あとは味である。
帰宅して調べてみたら、ブリではなくアジの仲間らしい。とはいえ、アジに特有のゼイゴはなく、ウロコも大きめのが結構ある。まな板を大幅にはみ出るのでちょっとめんどかった。
肝が結構大きい。アラは塩味でアラ煮にした。かなり煮過ぎてしまったので味はまぁお察し。出汁はそこそこなので気を付けてアラ煮にしたらうまかったろう。
とりあえず刺身にする。右側が腹側、左側が背側で、下がいわゆるトロの部分。とにかく半身分でも一人で食うのは多すぎる感じ。でも結局食いきった。味は確かにブリ系統のものではない。あらかじめggって調べてアジの仲間というのが頭にあったので、なるほどアジの味と言われたらそうかもといった程度。
残りの半身は翌日に。これは半身のうち背側でも尾のほうを松皮にしたもの。前日刺身にするときに、皮を引く際ごってりと脂が包丁に付いたのでこれはぜひ松皮作りにすべきと思い実行したのだが、確かにそれなりに旨みはあるが見た目があまりよくないので微妙な感じ。尾側の残りは普通の刺身にした。
左が松皮作り、右が皮をひいた刺身。
頭に近い部分は塩焼き*1にしてみた。アジよりブリに近いが、さすがにブリほどの旨みはない。照り焼きだとか干物にしたらよりうまいのではないだろうか。
ツムブリの刺身だが、推奨されないだろうけど一日置いたほうがうまいように感じた。あと、食ってる際に気になったのが切り口が荒れること。出刃はあまり研いでないのだが、柳葉は砥いだばっかりなのでおかしいと思ったのだが、二日目の松皮・刺身のときに切り分ける際気を付けてみると、確かに切った直後は切り口は滑らか。どうやら時間が経つと切り口が荒れるらしい。
まぁそんなこんなで、ツムブリとか初めてだったので楽しんでいろいろ試してみた。いやまぁそんなに頻繁に入荷する魚でもないだろう。コストパフォーマンスに優れているし見かけたら買って損はない魚だと思う。
*1:いちおう塩をすり込んで10分ほど放置したのだが…