終末のイゼッタ 第6話

 自分で機密をペラペラ喋っておいて、ほんでもって口封じって酷くね?。
 しかも物語的には不条理を表現っていうわけでもなくて、物語をドライヴするための展開のようだし。せっかく理念重視って方針を立てたんなら、もうちょっと考えても良さそうなもんだが。お姫様の演説は、そりゃまぁそれを聞かせたいんだろうけど、突き抜けてない感がどうもね。Aパートの息抜きお色気のシーンもなんというかしかたなくって感じがしてこれもドン臭い。やはり思い出すのはクロスアンジュなのだが、あちらはもう下品であることを受け入れて割り切って作ってるのでこちらもそういう心構えで視聴できるけど、こっちはなんというか居心地が悪い。
 世界名作劇場っぽいという見方だが、昔の名著は割と大きなテーマがあって、物語の推移でいくつものサブテーマが被さってくる形のものが多いと思うが、現代ではもういわゆる大きな物語の消滅というのが言われているわけで、なにか大きな柱となるテーマがあるのではなくて、大小多様なテーマが渾然一体となって一見なにが本質か見分けが付かなくなっているテキストが多くなってる。本作は今のところそのどちらでもなくって、思いつきのようにテーマが散発的に浮かび上がってくるもんだからどうにも戸惑う。いやまぁ構成のひとつの形として、今は散発的に見えていても終盤に至るにつれそれぞれの要素が有機的に繋がっていくとか、逆に最后の最后でいきなり完成形になるってパターンもあるから今ダメだと判断するのも早計なワケだが。