え、何?、これ。
秋葉の歴史が終わったと思ったら、今度は社会問題に切り込み。いちおうフィギュアをネタにテキストは展開されていくのだが、テーマそのものはやりがい搾取型のブラックバイト。申し訳ないけど、このようないかにもB級のアニメにたいした期待をしてなかったので、ちょっとこれは思わぬ拾い物をした感じがする。エンドロールにキャストではなく、脚本が筆頭になってるのはなるほど。脚本に課せられたミッションは、
- アキバに関連したネタ(与えられている)であること。
- 視聴者に不快な気持ちを抱かせないこと。
- テンポ重視。
ぐらいで、ゲームの設定を踏襲したらかなり自由度が与えられて、脚本も腕をふるったというイメーヂ。
バイト先の壁にはいかにもあやしげな標語がこれみよがしに提示されているので視聴者には間違いなくブラックバイトであるということがわかるのに、新人バイトの主人公が失敗しても精神的に追い詰められることなく、進んで業務に取り組む様子がコメディタッチで描かれていて、何気にレヴェル高い。何より秀逸なのは、叱らずに褒めて伸ばす教育の胡散臭さをいともあっさりと見せ付けていて、単にブラックバイトだけの問題でない一般性にまで切り込んでいてちょっとこれは視聴していてポカーンな感じ。なんでこんな低予算アニメで…と良い意味で呆れてしまった。全体で見ると大して新しい要素は無くって尺も短いので端折るところは思いっきり端折っているんだけど、一番の業の深さは深く心に残るような構成になっているんじゃなかろうか。アニメ業界もブラックな環境だろうに。