氷菓 第9話

 ウィスキーボンボンであそこまでは酔わないけどなぁ。
 面白い…というよりは可笑しかった。ゲストキャラの特徴を顕著にするための演出もさることながら、まぁらしいといえばらしさを出していたのかな。主人公の推理の正当性を際立たせるためにも、ゲストキャラの推理はかならず間違っているものになっているのは初めからわかっているので、そのへんわかっての行状。
 推理モノによくある、道中の捜査は名探偵の見立てを確実にするためだけのものってんじゃなくて、この作品では主人公達も真相はだんだんと解き明かすものであるという体裁をとっており、そのへん視聴者もその主人公が少しずつ真理にたどり着く過程を一緒に体験してくださいってものだろうから、そのへんはよく出来ている。
 ん〜、この作品の舞台が進学校という設定なので、おそらく原作者も進学校出身だろうからそのへん悪いけど、視聴者も進学校出身かどうかで視聴への身の入りようは、悪いけど違うんだろうなと思ってみたり。自分なんかは日本の教育は改良を重ねて全員が進学校程度の学力は全員身につけられるものになるんだろう、いや少なくともそれを目標にしているんだろうなと思っていたけど、やれ10年20年経ってみると、全然その辺違っていたというか。まさか高校を卒業して、中学校程度の学力が身についてないから、それを復習するような大学に入るようなことが起こるとはまさか思わなかったよというか、もう小学校程度の学力も身につけられないことが起こってしまって、これが昨今の自民盗の目指している格差拡大政策の行き着いた果てなのかと思うとちょっとやりきれないというか。きっとそういう層はこのアニメ(もしくは原作)を見ても面白く感じないんだろうなというおそろしいフィルター現象ってのが起こっているのかも。