とある科学の超電磁砲S 第20話

 そういやフェブリの身元確認も不十分だし、あっさりしてるよな。
 情報管理された社会のようなので、戸籍がないとなったら大騒ぎになると思うんだが。それとも人造人間ということで、なんか得体の知れない上のほうの力でも働いているのか。
 能力者の力試しをしているあやしげな生徒達なんだが、秘密の会合部屋を持ってたり、研究のための資金を莫大に持ってそうなんで、彼ら自身というよりなんか援助している上部組織はありそうだわな。現代の日本だとありえないだろうが、合衆国あたりは飛び級があるぐらいなんで、優秀な生徒にはそれなりの援助は与えられるとは思うが、この世界観だと援助というよりあからさまな優遇(御坂がポンと高級牛肉を買えてしまうあたり)がされているようだな。で、それが他人の領分を侵そうとお構い無しという無法ぶりがなんともディストピアっぽくてよい。
 フェブリが正常であるためには飴の継続的な摂取が必要なようだが、そういうのがまた儚くてキャッチー。そういう人造人間を慈しむ佐天達を易しいと見るべきか、気色悪いと見るべきか、この作品の場合ちょっと迷うな。無骨な産業用ロボットには愛情を感じないが、あざといまでに外見があいくるしいアンドロイドの間にどのくらいの差があるのかって話で。それが、今期だと、人間→クローン→人間の形をした有機体→産業ロボット(もしくはゲコタ)と、微妙なグラデーションをつけて差がわかりにくゝなっているだけにかなり意地が悪いよね。人間性を想起させるテキストがふかされていたら、なんにでも人間認定しそうな感じ。人間寄りに偏っているけど、擬人化とは何かみたいなテーマが仕込まれてゞもいるのだろうか。