エスカ&ロジーのアトリエ 第3話

 ロジーから漂うたらいまわし臭。
 村の水危機の根源を探ってそれなりに何とかする話。水が汚れるということは何を暗示しているのかとか、結構ぼんやり考えさせられることがあって、ぽわゝんとしていながら侮れない。結局水問題は、古代の遺跡の機構によって供給されており、水源が枯渇しそうだという問題が発覚して、めでたしめでたしという結末でなかったのも示唆的なんだよな。主人公達の居住地であるコルセイトがそれなりの規模なのに対して、今回訪れた村はかなり小規模で、いわば限界集落に近い存在なんだろうなと思わされる。産業がなんなのかも類推することが出来ないし、水が途切れると移住しなければならないってのがね。人が生きていくために何より欠かしてはいけないのが水なので、それが無いと存立ができないってんだから、むしろ産業が無くて補助金で食ってるような、その補助金のようなものを表すのに水を使ったのかなと思わなくもないが、汚れることで食えなくなるってのがあって、どうにもこれだというのが見つからない。
 水の清浄化は対処療法で、遺跡の整備はシステムの再構築にあたるので、役所のやるべき仕事はこうあるべきという提示ではあるワナ。エスカのような態度が求められ、ともすれば手続き論にしたがって問題の先送りに終始するロジーはまぁよくない例ってことで。サブタイにもあったし、派手ではあったのだが、ロボットゝの戦いはどう考えても枝葉末節の部分なのは明らかだと思うんだけど、そういうのを入れなきゃ退屈するのかな?。
 まぁ深夜アニメでこれを積極的に視聴しようとする層はどうなんだろ?と思うと、なかなかにして厳しいものがある。メルヘンチックな舞台に人畜無害そうなキャラクター、ストーリー立てはあまり説教臭いものを感じなくて、どん臭くはあるんだけど、かなり気を遣って作られているように思うので、不特定多数が数話視聴したら刺さる人間はそこそこでそうなんだけど、門を叩く視聴者の数は少なそうなんだよな。ゲームプレーヤーがつきあいで見るという数も少なそうだし、でもまぁアトリエシリーズをやってみたいと思いながらその機会が訪れなかった自分は、わりかしゲームではどう表現されているんだろ?ぐらいには興味がわいたんだよな。