今日の特集 (2011-09-22T00:00:00.000)読了。

 パパ聞き約300頁に対して、大体400頁なんだけど、あまり量の多さを感じさせなかった。パパ聞きはラノベなんだから字数が少ないだろうと思って対比してみると、字の大きさはパパ聞きのほうが小さい。行数は今日の特集が17行、パパ聞きが18行と、パパ聞きのほうが多かった。意外。
 内容はテレビ番組制作会社を舞台にしたマスゴミ批判モノ。一応サラリーマンを主人公にしているせいか、今まで読んだ戸梶モノよりおとなしい感じ。初出は2008年刊らしく、文庫化されたものは大震災のネタを新たに織り込んでいる。大震災の折はマスゴミというか政府自体がウソをついていたことが明らかになっているので、先見の明があるというか。
 最后の取材先は労働問題が茶化されていて、なんか空恐ろしい。おそらくというか、もう日本全国で最重要視されているのが雇用問題なんだろうな。使い捨てにされている労働者の吐露が自分も思うことなんで、とても人事のように思えない。まぁ戸梶は誇張がパネぇので、その分別の世界のような感覚を受けたりするんだが、それはあまり現状をドンピシャで描くと本当に洒落にならないという考えなんだろうなと思ってみる。まぁ最后やりすぎるのは戸梶作品に共通のものではあるんだが。