パパのいうことを聞きなさい! 第3話

 周回遅れで小鳥遊三姉妹の母親が全員違うことに気付く。
 空母は死別、美羽母は外国人で離婚、ひな母は父親もろとも死別ということか。いや、なんかスゲー父親だな。アニメ絵だから気付かないんだけど、実際に金髪の日本人ハーフだと顔つきは欧米って感じがするが、三次元ドラマだと美羽の配役はやりにくいだろうな。
 相変わらず泣かせの演出はうまいんだけど、前回から引っ掛かる点があって、その1つが家族が一緒にいるべきか?、もう1つが血の繋がりと家族との関係とか、そのへんだな。ついつい空が主人公に対して興味があるという初期設定だから、そのペアを軸としたラヴコメという先入観を持ってしまうんだけど、まぁどう考えてもその部分は客寄せパンダであって、芯の部分は家族とは何か?だろ。自分のような昭和生まれだとどうしても親と死別というイヴェントがあれば夏目友人帳のような居場所捜しを想定しちゃうんだけどな。
 前回の小鳥遊家の決まりのように、本作の妙味は個人が肥大した社会での共同生活になるとは思うんだが、なんかよくわからんな。昔の大家族モノドラマだと、「豊かさ」が初めから無くて、この作品だとあったものが無くなるというものだろう。主人公は一度体験しているっぽいからハードルが低くなっているんだけど、問題は三姉妹。というかそもそも三姉妹が一緒にいたいと強く願う動機が見えないんだよね。トイレの音と臭いが気になるんだったらというのは後付けであって決断時にはわからなかったとしても、三人が別々に引き取られたら余裕のある居場所と物欲を満たすことが可能だ。
 が、考えてみると美羽は両親の離婚経験があり、空はそれプラス実母との死別を体験しているから、やっぱバラバラになるのは抵抗があったとみるべきなんだろうな。いや、考え方によっては家族がバラバラになる経験を積んで慣れているんじゃないかともみることが出来るんだが、そのへん死別・離婚イヴェントの回想待ちだろうか?。しかし、主人公も引き取る子供の性別が女だということを抜きにしてもワンルーム(たぶん)6畳で計4人が住むのはかなり無理があるとは思わなかったんかね?。勢いで引き取ると言いたくなっても、そういう物理的な要素は頭をよぎってもおかしくないんだけどね。で、今グヾってみたんだが、どうも主人公の通う大学は中央大学(多摩キャンパス)らしい。文系学部で初年度納付金は百万円を越え、次年度以降も年間計90万の学費が要る。その学費は姉、すなわち小鳥遊家から出てたと考えるのが妥当だと思うんだけど、これどうなるんだろうね?。