ラストエグザイル-銀翼のファム- 第15話

 空賊のほうがアデスより美味い飯を喰っているわけだ。
 もともとそういう描写はあったのだけども、あらためて提示。しかしなんだな、結構世界史上のエピソードを詰め込んでいるんだけど、アデスの描写はドイツ第三帝国からのがけっこう混じっていて躊躇するな。ヒトラーベジタリアンで側近にもそれを強制するので周囲のものは辟易してたとか。招かれる客は総統閣下のお食事会に招かれて、豪勢なものを期待していくらしいんだけど、大抵のものはがっかりしていたらしい。アデス連邦だと上下とも粗食に耐えているらしいが、習慣化しているのか、我慢しているのかよくわからんな。サーラ自体は側近に言われるまゝにしているだけなんで、うまいこと粗食が周囲の忠誠心につながっているようだが。
 エグザイルからの帰還民と原住民との軋轢もまぁ前から仄めかされていたのだけども、あらためて整理しているみたいだな。一瞬イスラエル問題と重なるんじゃ?と思ったのだけども、あまり深く考えるきっかけとはならなかった。なんかグランレイクはイメージ的には黒海のような想像をしちゃうんだが、フツーに考えて地中海って感じだワナ。
 劇中ファムが会議で一席ぶつ場面が出てくるんだが、ファラフナーズの遺志とかいゝとこ突くにも関わらず、全体的に幼稚でワロタ。というかファム視点ってのはかなり子供的立ち位置なんだよな。脱皮しかけているミリアの目を通じて大人の世界を見させているって構造になっている感じがする。で、その見られる大人の世界がちゃんと示範的になっているか?という問題はあるんだけど、基本子供社会と大人社会がちゃんと分離しているような形にはなっているみたい。あ、そうそう、あの会議でちゃんとエグザイルをルスキニアが投入してきたらどうするか?って話をしろよ。
 今回は話にふくらみが感じられなかったんだけど、グラキエスも壊滅し、ルスキニアとの決戦を控えてインターミッション的な回だったんだろうと思うと、こんなもんじゃないかと。でも次回総集編なんだよな。