バカとテストと召喚獣9.5 (ファミ通文庫)読了。

 昨日の今日で、読み進んでしまうのもゝったいないとは思ったのだが、こゝは勢いというものか。.5なだけに短編集なのだが、結構面白く感じた。ヴォリュームが厚めで読み応えたっぷり。
 前巻のあとがきにあった予告どおり、同棲中のお話、明久や雄二、秀吉やムッツリーニが入学直後仲良くなる話、召還実験、明久雄二の動揺しないゲームの4本。ギャグのキレはこのような短編集よりはむしろ本編のほうがあるような気がしたな。入学時の話は前に美波視点のがあったので、これは逆の方向。となると本編の穴埋めではあるが、なんか同人誌のようなノリなんじゃないか?と感じてしまった。SSがサイドストーリーだろうとショートストーリーだろうと、SSという字面から受ける同人臭が恨めしい。
 作者によるSSのせいか、安心感はある。同人作家によるSSだと戯れのようなギャグが多かったりするんだが、そのへん世界観を壊す必要がないためか、ためらいを感じる必要がないんだろう。もちろん二次作家による戯れも面白いものがあったりするんだが、所詮ギャグに寄ってしまうので、話を進めてくれる分、原作者によるものゝほうがよい。で、やっぱ恋愛方面に振ってるな。密林のレヴューだと恋愛よりギャグという意見が見られるが、自分にとってはこっちのほうがありがたい。
 さて、入学時のエピソードに関しては、アニメでもあった美波の教科書にある名前が美彼から美波に変わっていて、「オヤ」と思ったところなのだが、それに対する解答だった。うーん、やっぱり小説を読むに限るということなんかな?。アニメだけを追っかけていると美彼→美波のほのめかしはいつまでも疑問に残ってしまう。もちろん気付かず視聴者がスルーする可能性もあるので、そんなに気にする必要はないんだろう。いや、もしかするといくつかOVAが出ている(もしくはこれから出る?)ので、どうやら省略された文化祭のエピソードもOVAでやってるのかな。
 第10巻を買うかどうか迷うところだが、手軽に読めるラノベのストックが尽きちゃったからなんか困ってしまった。もっと陰マモなんかも新刊が出なくなって2年ほどになるので、これもいまいちだ。もっとも陰マモはまだらさいの復活待ちって要素が大きいだろうからどうにもならないんだよな〜。阿智太郎の他のシリーズでも読めばいゝのかねぇ?。しかし、陰マモといゝ、バカテスといゝ、なんか自分で自分の趣向が読めてしまって苦笑だよ。