Steins;Gate 第14話

 鈴羽が本当にジョン・タイターだったという驚き。
 彼女のとある台詞からその可能性が浮かんだことがあったんだけど、基本どこかの特殊部隊の一員ぐらいじゃねぇの?と思っていたゞけに、フツー当たらない宝クジを引き当てた感覚。鈴羽が紅莉栖を敵視していたのは、タイムトラベラーで紅莉栖の行動をある程度見てきたからなんだろうな。となると、今後も大波乱の展開っぽいな。まぁ今回はかなり密度が濃い回ではあった。
 まゆしーがどうあっても殺されちゃうって無力感がこれまた胸にクるな。タイムリープするジャンプの長さには制限があるというのも説得性があって面白かった。でもまぁ今回というか前半の話のミソは、まゆしーを救うためにありとあらゆる手段を尽くしてみる→まゆりの側にいて守るというのではなく、まゆしーを攻撃する元凶を取り除くという発想の転換をする→一人で何とかしようとするのではなく、周囲の協力を得るという構成がこれまた展望が開けていっている。こういうのを見せられちゃうと、人の死なんてやりなおしができないものを安易に使っているのではないことがわかる。むしろやり直しが何度でもできる例を使いたいところなんだけど、それだとインパクトが弱いから、訴求力をつけるという意味で人の死というのを派手な修飾として使っていると見るべきだろう。そして人事を尽くした後にジョン・タイターという天命が降ってくるというご褒美。
 おかりんと紅莉栖のフラグも数立っていて飽きないな。でも実はわりとまゆしーがお気に入りなんだよ。ストレスを感じさせない包容力のある性格だろ。たまらんよね。まぁふわふわしていて、まゆしーがおかりんのことを好きなのかどうかはちょっと掴みかねるところがあるんだけど、でもなんていうのか、もうまゆしーは生贄の巫女という役割になってしまっているようで、どうも恋愛対象から除外されちゃってる感じがする。まさに象徴なんだよ。
 不思議なもんで、今となっては初期にめちゃくちゃ感じていたイタイタしさがすっかり抜けちゃっている感じだな。もちろんキャラの真剣度が高まったってことはあるんだけど、そういう過程で余分なものは削ぎ落とされちゃうんだろうな。初期数話で感じていたちょっとした抵抗感がすっかりなくなってしまっている。