話題の二人は野田と橋下。こいつら、ニュースで話題を聞くたびに飽いた口が塞がらない。なんていうのかな、こうやるせないというか、重い無力感というか。野田とか選挙区民以外の日本人は誰も支持してなかっただろう。橋下に関しても、「あぁ、大阪愚民はまた自爆ボタンを押すんだろうな」と思いながら、それでも分別があるという可能性を0.1%も信じてもなかったが、期待を裏切らなかったねぇ。大阪だからノリツッコミ的アイデンティティなんだろうけど、ノリの時点で当選させちゃダメだろ、ツッコミ入れないと。その点大阪愚民はバカだからほんのちょっとでも夢を見させりゃ騙せるって橋下は良く見切ってたとは思う。子鼠以上の詐欺師だ。
野田もどうせ自民盗に援護してもらってるだろうから、増税に邁進してるだろうし、なんていうのかね?、総裁任期を延長するって、そりゃ総理大臣の椅子にしがみつく以外の何者でもないだろ。というか、来年は野田内閣も倒れるって言われているが、3年続けられるのかな?。福祉がどうのとか言ってるけど、総背番号制は税金の捕捉率をあげるためだけに導入するんだろうし、消費税増税も福祉にビタ一文払う気は無くって、財界に法人税減税を約束しちゃったからとにかくどうにか理屈をつけて騙して金を搾り取るだけだろ。フツー泥棒ってのは見えないように盗むもんだが、野田政権って口からダラダラよだれを垂らしながら人を法律という権力を使って殴りつけ見境無く懐にしまうんだよな。別にラジオだからテレビよりマシってわけじゃなかったんだけど、この泥棒にマスゴミも加担して倦怠感とかないのかね?。こんな仕事やってらんねぇとか思うもんだがね。国民も大概野田政権にうんざりさせられていると思うんだけど、実は支持者が特権階級以外にいたりするんだろうか?。
橋下も民営化という名の私物化だとか、ワタミ起用だとか、なんていうのかな?、安倍と竹原(阿久根)の悪いところをミックスして濃縮させましたって感じだな。というか挙げた二人にいいところなんてあったのか?って思うが。で、救えないのはこの橋下にかなりの数の政治屋が擦り寄ってるんだわ。小沢一郎ですらそうらしい。まぁ空き菅や野田に背中を撃たれて民主党に愛想を尽かしているのはわかるんだが、橋下の尻の穴を舐めるか?って思うわな。まぁマスゴミの飛ばし記事で、実は擦り寄ってないとか、口で無難な社交辞令を言ってゝ実は…って可能性もあるんだが、こうなると特定の組織や個人に期待するのをあきらめるって境地を抜けて、もう政党政治はおろか政治屋に対する怒りしか感じない。かといって王制を復活して優秀な官吏って筋があるわけじゃなく、田中芳樹の好きな善意の独裁者に期待するって線も無い。今日本で独裁者になりたいのは「オレがオレが」っていう見栄っ張りばかりだし、またそういう輩でも特にタチが悪いのを愚民が支持しちゃうんだよな。国民は情報を与えれば案外正しい選択をするものだと誰かゞ言ってたが、マスゴミが正しい情報を流さないんだから判断のしようも無いわな。大阪市だって、実は前市長の平松が大鉈を揮っていろいろ改善してたらしい。それを橋下は横取りしちゃうんだろう。
さて、前置きが長くなったのだが、というかエントリーのお題とは離れるのだが、大阪都構想って何者なの?って予言…というか自分なりに感じたことを今書き留めておきたい。まづ、東京府が東京都になって、何か改善したの?という疑問がある。二重行政の弊害とか橋下が宣伝しているが、今の東京に二重行政の弊害って全く無くなって万歳なんだろうか?。というか、二重行政が解消されてなにか構造的に良くなったことってなんだろう?と考えてみると、そうそう思いつかないのだ。東京は確かに23区があって、東京市が無いんだけど、東京市が無くなって良かったという反省というか総括を目にしたことがないんだよ。フツー「昔はいろいろ不便だったけど、新しくなってこういう不具合が解消された」というのがあるはずなんだが、そういうのを聞かないのだ。今非効率だといわれている事は市が開発なり運営したからこそ形になっていることが多くて、採算がとれないってことは、金にならないことは民間はやらないから、そのおかげで便利に過ごせている市民もいるということだろ。
まぁその便利さが必要なものなのかは別として、国というか為政者のなすべきことってのは国民を食わせるってことで、そのために国土の設計・保全をするってことだろう。しかし、優勝劣敗は世の常で、適格な為政者が居ないとなると、だいたい強いものが弱いものを圧倒するというか搾取するという風になりがちだ。吉田松陰という人を、自分は上意下達型の頭でっかちな考えを持つものとして評価に値しないと思っているんだけど、それでも彼の「凡そ生まれて人たらば、宜しく人の禽獣に異なる所以を知るべし」とかいう台詞には深く考えさせられる。人間が一人だけで生きていけるのなら、各自、自給自足をして暮らすべきで、その範囲内ではなにをやってもいゝだろう。が、複数、人が集まれば、利害が一致すれば協力して単純な一人一人の人間が単発で生きるよりは生活しやすくもなるだろう。が、利害が一致しなければいがみあうということにもなり、それなら人が集団でいる必要が無い。が、人は一人では生きていけず、複数が寄り添って生きていかざるをえない…というかそういう選択をして生きていくのであれば、当然にして各人が互いの領域を侵さずに協力するための組織、つまり社会を形成するわけだろ。人間と人間が生きていくために調和するために法律が必要になってくるし、そのような社会を(昔は拡大という要素が入っていたが)維持するために教育ってモノも必要になってくる。生きていくために必要な“モノ”を生産するためにも経済は必要になるだろう。そういうのができないんだったら各人孤立した村を形成してその中で暮らすべきだろう。世界とは面白いもんで、ブラジルにレンソイス・マラニャンセス国立公園ってのがあって、ほとんど砂漠しかないような土地で細々と60人ぐらいで暮らしている村があるそうだ。人に迷惑をかける野田(空き菅)や橋下あたりはそういう生活をすべきだろう。
が、現実には、単純化すると組織員全員から働いた成果を取り上げて、特定の集団がそれ以外の人間たちを殴りつけて収穫を横取りし、身内だけで分配するというようなことが罷り通っているのが今の日本ってワケだ。国民総生産を基準に考えるのはどうかとは思うが、仮にそれが国民全員が働いて作り出したものであるならば、それが年々ほとんど変わらないのに国民の何割かは給料が減るという形になり、政財界やそれに繋がる特権階級の(特に役員報酬だとか天下りあたりとかの)身入りばかり増えていくという現状は、前述の構造になっているとしか言いようが無い。本来公平な役割分担や財の分配をするのが為政者の役割なんだけど、現在の日本は財界という権力者が政治屋という暴力装置を使って国民を殴りつけていろいろ奪っているという図になってしまっている。
さて、そうなると日本も国土全体のバランスの取れた開発というものを目指さないとダメだったのだが、明治政府あたりはそういうのを目指していたと思われる節もあったのだが、結果的にまだ江戸時代のほうが地方に人がいたということになってしまった。ようやく本題に戻るって感じだが、今東京一極集中という形になっている。田中角栄の日本列島改造論ってのは今となっては結局自分のところに新幹線を引っ張ってきて利益誘導をし、権力構造を確立するために「日本の地方を発達させる」っていうおためごかしをしてたんだなとわかるわけなんだが、地方開発なんてのはゼネコンを肥え太らせて賄賂という見返りを求めるのが目的であって、本当に地方の活性なんて考えていなかったわけだ。日本が外国援助という美名の下、ODAをバラ撒くが、実は仕事を受注するのは日本の企業で、金が最終的にゼネコンを経由して政治屋自身に還流するという仕組みだったのだが、それが日本国内では外国が地方になりかわっていたってだけだ。もちろん地元企業も潤うところがあっただろうが、どうせ自民盗に投票するという見返りが暗黙の了解であったわけで、初めっから地方も発展させるってビジョンが描けていたわけではなかったとわかるのだ。
そういう、東京から一旦カネが地方に流れたかのように見えるが、その流したカネが地方でとりもちのようにさらにカネを引っ付けて膨れあがり、東京に吸い取られていくということが特に戦後一貫して日本で起こってきた構造であり、橋下が都構想なんて言い出すまでは、大阪すら東京にカネも人も搾取される立場だったのだ。で、橋下の言っている大阪都構想ってのは言い換えれば、「東京が地方を搾取して肥え太るのはズるい。大阪も東京に見習って地方を搾取して第二の東京になりたいだろ」と焚きつけたものであるといえる。そして途中で挫折するにしろしないにしろ、一旦こういう動きが出来てしまうと、今までとは違うカネの流れができるから、「ここは一つそのカネの流れに噛ませろ、その中で中抜きさせろ」とカネの成る木を手に入れたがっている政治屋が目の色変えて橋下に擦り寄っているワケだ。派遣業の規制緩和も、本来企業から労働者に直接支払われていたカネを、その間に派遣会社という寄生虫が割り込んできて中抜きをするものだったろ。ケケ中が派遣業の興隆に大いに貢献したから年収一億の派遣業の役員になったってのが確たる証拠だ。ケケ中は初めっから中抜きの便宜を図るってわかってゝやってた。まぁそれはともかく、大阪も制度を変えることによってカネの流れを替え、その中で美味しいポジションを得るって構造があることは頭に置いておいたほうが良い。都構想が動き始めたら、一年以内に中抜きに成功した連中は羽振りが良くなるだろうが、大多数の関西圏の住人は生活がより厳しくなる可能性が高い。カネの流れは東京が取りこぼした地方からの搾取があるだろうし、東京から分捕ってしまう分もあるだろう。もちろん前にも述べたとおり、大阪市の内側のカネの流れも変わるだろう。ちょっとしたというか、かなりのビジネスチャンスになるのだ。その元締めはまさに橋下。なにしろ実現すれば最終決裁者は彼だから莫大な権力を手にすることになる。
いや、別に大阪愚民がその愚かさゆえに橋下に権力を与え、その愚かさゆえに塗炭の苦しみを味わうってだけなら別に勝手にしてくれと思うだけなんだが、搾取されるのは弱い地方だし、彼の詐欺手法を見習って、第二第三の橋下になりたがっているドグサレ首長がたくさんいるからなぁ。迷惑なんだよ。奪うだけのヤツは。本当なら橋下やその同類はそいつらだけで限定された土地で好き勝ってやってくれたらそれで構わないんだけど、人と人とが支えあって仲良くやっている人間たちを巻き込まないで欲しいんだよな。でも橋下とかその同類ってのは、自分たちだけで価値のあるものを作り出すことが出来ないから、必然的に仲良くやって豊かにやっている共同体から奪うってことしか出来ないんだよ。ホント、こういう橋下や自民盗(今となっては空き菅とか野田のような内ゲバ搾取大好きな民主党の連中も入ってしまったが)のような連中は根絶やしにしないとダメなんだけど、かりに皆殺しにしたところで今度は欧米という、これまた強欲な連中が控えているし、むしろ欧米が強欲な特権階級のバックについているから、この搾取構造がいつまでたってもなくならないという。
まぁ百歩譲って大阪がなんらかのリーダーシップをとるべきだとして、それは第二の東京となって新たな地方の搾取者になることではなく、本当は地方と手を携えて東京と戦うべきなんだよ。でも、もう橋下を支持した大阪愚民が欲に目が眩んでごうつく張りぶりを示して当選させちゃったからなぁ。今考えると、3.11は東北ではなく、大阪で起こるべきだったんだろうな。