アイ、報われねぇなぁ。
自分的には一番魅力的だったりするんだが。いつも気にかけてくれてゝ、ピンチとなったら何をさておいても駆けつけてくれる。っつーか、そういう風に整理してしまうと、それって女の望む理想の相手像だったりしないか？。
いやー、最後まで竜司君モテモテでしたね。男として共感できる部分も多いんだけど、ちょっと優男すぎねぇか？とは思うんだけどね。オニキスもモテモテでうらやましい限り。全力で自分を愛してくれそうな竜司、ちょっと危険な香りのするオニキス、ハーレクイン？。うーん、これ女向けでもあるんじゃね？。まぁ最後ということで、ヒロイン総登場で、メインルート攻略ですか。実咲があの場を離れていたから欠席扱いで、その他サブヒロインが目の前で熱々な再結合を見せつけられて、さぞかし唖然としていたことだろう。いや、もちろん結論は見えていたんだけど、こういう結末にしたら、いくらライヴァルの復活待ちであっても、続編は極めて作りにくい…というか作らない前提だよね〜。
さて、そもそもこの作品を視聴対象にしたのは、MOONPHASE雑記さんの紹介にあった、オーソドックスな展開ってとこに、妙な引っ掛かりを覚えたからだ。ワンパターンであるというのをあらかじめ銘打っているからには、それを吹っ飛ばす何かゞあってもおかしくないよな…もちろんなくてもおかしくない…というのが頭の片隅にあったからだ。後発で視聴したせいか、この作品についてはあまり良い評価ではなかったというのが念頭にあって、そこらへん不安だったのだが、結果的にはすごく楽しめた。初回あたりだと平凡でどうせワクワクしないで終わるだろうと思っていたぐらいだ。
が、蓋を開けても確かに目新しいものはなく、どっかで見た展開の焼き直しではあった。で、主人公の成長モノとしてみても、これまた新奇さが見当たらない。でもなんだろうな、割と初期の話から、見ていて涙腺をやけに刺激されるワケだよ。クソなテキストにあるように、｢とりあえず盛り上げて自己犠牲あたりを散りばめとけば視聴者を感動させることができるだろ｣みたいな、いかにもやっつけ仕事的なものが見当たらない。滑稽な描写があるにも関わらず、視聴者の欲しいものを投げとけ的なものが感じ取れないのだ。いや、それでもフォーマットに従っているからには、視聴者の涙腺を刺激するポイントを定石にしたがって押さえているんだとは思うが、そういう作為的なものが感じられなかったのは何故なんだろう？。
悪意がない世界ってのがリアリティ云々ではあるんだが、やはり気遣いのキャッチボールってのがうまく処理されていたんだろうなとは思う。巧妙に仕組まれた構成ってのがあるんだろう。描かれているのは非日常なんだけど、その中から日常の美味しい部分を上手く切り取っている感じがした。倉田脚本ってそういうのが得意なんかね？。社会悪も小人的悪巧みも描かれていながら、後味が悪くて仕方がないってわけでもない。ありきたりな材料でも調理法でこんなにも美味しく料理ができるんだなと感心させられてしまう。
というわけで、期待以上のものが得られたなぁ。音楽も、電波ソングなんだろうが、こんな音楽もありうるのかと度肝を抜かれたED、OPも魅力的だったし、絵もパステル調で（輪郭線が細いせいか？）、結構面白い取り組みだったと思う。自分としてはいろいろ妄想する考えるネタにも困らなかったし、いゝ意味でスタッフの手の平で踊らされていた感じ。オタアニメであってもこれは好きな作品と断言できるワナ。おもろ+。
