そらのおとしものf 第12話

 きれいな智樹。
 最後にエロバカ話を持ってくるか〜?。とはいえ、楽しい日常を後日譚として持ってくるのは構成としては正しいわな。水着回はテコ入れなんて概念を吹っ飛ばすという意味では面白い。
 結局、ダイダロスへカオスが手渡され、イカロスの記憶の修復、プール授業、トイレ、プロポーズ、カオスの再登場、キャラ全員での団欒という風に流れていった。前回の宣言で既になっていたのかと思っていたが、智樹はまだニンフとアストレアのマスターにはなっていないようだ。カオスのマスターにもなってやれと守形が言っていたが、際限ないな。そういや智樹がイカロスのマスターになったのも、別に智樹が合意したわけじゃなくって、言わば勝手にイカロスが智樹をマスター認定したんだったよな。
 で、智樹の、ニンフ・アストレアのマスターになるって発言はツンデレになっていて、それに対するニンフが感謝をするのに驚いた。これ、反則だろ。そもそも出会いからして、智樹に対するニンフのありかたがツンであって、確かにこの反応はデレではあるんだけど、これは昔イカロスがニンフの笑った顔をみたことないと言っていたことがあったのだが、それに対する結末としての最高の笑顔なんだよな。そもそもこの作品はイカロスこそがメインヒロインの扱いで、それは視聴していると明らかではある。でも、イカロスは智樹と出会った時にはマスター不在の状態であり、言わばシナプスの圧迫からは逃れている状態である。アストレアも任務を与えられていたとはいえ、途中で任務を放棄したわけで、それほどシナプスの追及があったわけでもない。たゞ、ニンフだけがシナプスのマスターから絶えずストレスをかけられつづけていたわけだ。まず、登場時はイカロスの回収を命じられていて、失敗すると追及を受けていた。ハーピーに騙されてイカロスをたばかろうとしたが、翻意して羽をむしられる。鎖も結局智樹たちに切って貰ったワケだが、その鎖に一番縛られていたのがニンフであったといえる。それがイカロスや智樹たちに理解を示され、助けられるだけでなく保護・回復までしてもらい、居場所も与えられる。前期・今期通じて、虐げられたものが尊厳を回復するまでを描かれていたのがニンフであり、最後にそのニンフの台詞で〆るというのは、さすがに主役を食ってしまっているといっても過言ではない。智樹と寄り添うヒロインとしてはイカロスの格は高いんだが、現代の虐げられている労働者のメタファーとしてのニンフもまた格が高い。ラヴコメヒロインではイカロス、作品のメッセージとしてはニンフ*1が主役って、ズルい、ズルすぎる。そはらやアストレアへの力点が最終回では下げられているけど、これでは視聴者はイカロス・ニンフのどちらも選べない。智樹が一人を選べないのも理解できるわな。
 まぁそんなわけで、この第2期を視聴し終わって、どうもこれでキレイに完結してるんでは?と思った。DVDの売り上げ次第で3期が決まるとかウソっぽい。ニンフを通じてPTSDの克服までやってるじゃんかと。でもまぁ原作は続いているっぽいので、もっと大きな構造があるのかもしんないし、何ともいえないけどな。いや、これで終わったと断言しても良いほど、ニンフの感謝シーンにはやられたと思ったし、なるほどスタッフはこのシーンを最後に持ってくるわけだよ、と理解もできる。
 というわけで、最終回の感想はこれで擱きたい。なんか感想書くのに疲れるよ。最後のシーンだけですら言い足りないんだけどな。

*1:ニンフにエロを感じる人には申し訳ないのだが、ニンフから極力エロが排除されているのもメッセージに余計な付帯を避けるためと思われるがどうだろう?。