Angel Beats! 第12話

 なんかえらい大雑把にサブキャラを処分したなぁ。
 愛というバグが発生すると、社会が不安定化するらしい。ん〜、キリスト教だの仏教だのといった宗教は、むしろ社会が不安定化してから、宗教という愛が発生してきたという気がするんだが。で、天使とSSSが戦うという不安定が存在している中、音無という愛が発生してさらに不安定化とか逆説的というかなんの冗談というか。
 NPCが影化して戦うSSSに襲いかゝるってのは、なんつーか、小泉にすり潰されるのになぜかその馬鹿さ加減を手玉に取られて権力者を支持してしまうB層を連想させる。中身がないから簡単に思考や行動を書き換えられてしまうんだよな。
 ひさ子たちの退場も、「もう疲れた、つきあってらんねーよ」って感じで、本当に何かに満足して成仏したようにも見えなかった。もうわかってたとか言ってたが、これ音無が登場してなかったら、その音無のいない世界で精一杯生きていたんじゃなかろうか。音無に賛同して残った日向などのSSSのメインメンバーあたりもわかっているのだろうか?。
 ゆりのパートも、今までSSSのメムバーをまとめ、守ってきたことを盛り上げながらも、死んだ弟妹たちに感謝の言葉をかけられるってのも胡散臭いよな。あれって要するにゆりの妄想だろ。
 うーん、これをどう評価するのかは難しいわな。たしかに感動エピソードに仕立て上げる手法は優れているのだが、そのエピソードを客観視するといかに作り物であるかに気付かせてくれるという構成になっているように見える。たぶんこれは第1話のゲリラライブで麻枝准の逆説的手法に気付いたら、あとはそうそう物語の急展開に振り回されることもないのだろうと思う。なんか躁鬱的な感じがするのだが、そりゃ無理もないだろう。いや、えらそうに言っても、自分も振り回されてしまってますけどね…。