JMM配信 医療不足問題

 月曜配信だったのだが、さっき読んだ。経済界の面々が好き放題言っていて、なるほどそういう側面はあるが、じゃぁその解決方法でうまく行くかといわれれば、「無理っ」って感じですかね。まぁ別に非難しているわけではなく、一本のメールに何人もの経済屋が寄稿する形となるので、畢竟一人がする解決策の提示は一本のみということになり、そもそも不十分になるのは仕方が無いのだ。
 書き抜いていってみると、過疎地医療は限界だから住民が都市部を希望するようなインセンティブを政府が与えるべき・地方格差もしくは経済格差が原因だから所得移転を促すべき・人がいないのが原因なのだから地方への海外からの移民を積極的にすべき・国(税金)で医師に高額の報酬を与えて地方に赴任させる・医師の数を増やして免許更新制にして混合診療も認める・チーム医療制度の実施・医師数の増加という順ですかね。
 編集方針がよくわかんないんだけど、自分が今までに感じた様子だと、トップバッターからレベルの低い説になり、一番最後でレベルが上がるって印象をよくうけるんですけど、そうなっているかどうかはわからない。先着順かもしれないし。同一意見が割と少ないので調整をやっているのかな?。あんまり寄稿者の意見が当たったということもないのでそんなに重要視もしてないんですけどね。
 まぁどう考えても高齢者医療が足を引っ張るのはまちがいのないところで、働いて医療制度を支える人口が減るのに、医療制度に頼る人口は増えるってところがネックだろう。寄稿文のなかには、医療に関する需要が増えるので市場原理で何とかなるみたいな論説の人がいて、さすがにそれはバカだろうと思うのだが、まぁこの人たちが真剣に考えているわけでもないだろうから無視するのが適切だろう。あと重要なのは2点、結構の人が指摘しているように地方格差の問題と、クレーマーの圧倒的に多い産婦人科・小児科対策ですかね。まぁ経済屋の提言を馬鹿にするのは簡単だが、実際に効果をある策を考えつくのは難しい。解決策がないからこそ政府が道州制への移行を考えているのは、都市部が生き残るために、まだ企業が都市部志向のうちに地方を早く切り捨てておこうって魂胆なんだろうなというのが見えてきて面白い。
 高齢者医療に関しては、どうしても老齢人口の大半が医療にかゝるという誤解を招くのだが、実は割合的に半分もいたりはしないわけで、では医療にかゝる老人が問題ないのかといわれればそうでもない。もちろん本当にしょっちゅう病院に通わなければならないほど酷い人もいようし、「病院は老人の社交場」を地で行く人もいるだろう。産婦人科や小児科の問題も難しい。自分の子供の頃を思い起こすと、親が一般用小児医学書をひもといていたように思う。つくづく自分で考えようとせず、安易に医師に頼り、自分の思い通りにならないと医師に食ってかかるような愚民が増えたのを嘆かざるを得ない。もともと幼児は免疫力もなく、親が普段から気を遣っていないとすぐ病気にもなるし、なったらなったで症状が大人と比べて進行が早かったりする。それこそ医療技術が発達していなかった日本では、生まれた人間の半分は大人になる前に死んでいたのであり、衛生・医療技術の発達、国民の知識・態度が乳幼児死亡率を今までは下げてきたと思われるのだ。
 それにしても金の問題も大きい。救急車をタクシー代わりに使う人間がいるらしくて、やれ罰金がどうのと言っていたがどうなったのだろうか?。たぶんワーキングプア状態で、身体が悪いのをおして働きに出て過労死したりする人もいれば、たいしたことはなくとも大騒ぎして過剰医療を要求する人もいるだろう。まったくどうしたらいいもんか。
 まぁ私なりに考えてみると、やっぱり過重労働を減らすのがいいんではないかと思ったりする。そもそも医療の根本は予防にあるというし、病気にならなければ必要とされる医療も少なくて済むと思うのだ。過剰生産力を満たすために不必要なものを買わせる、そのために働かざるを得ない状況にしていく…麻薬と同じでそれがないとやっていけないような意識にして、賃金を削り取って過重労働をさせるって流れがマズい。
 早く帰ることができれば、自分の健康管理も出来、家族への健康の配慮もできる。単純なことだがわりと乗数的に働くのではないかと妄想してみる。