僕らはみんな河合荘 第4話

 甘酸っぱいわねぇ。
 律のぼっち吐露。いやなんだろうな、ネットでもやたらコミュニケーション能力とか目にするんだけど、都市部が地方の人口を吸ったのって、ある意味農村の濃密なコミュニケーションを忌避した結果だろうに、都市部が個人主義の完成を求めずコミュ能力を求めるってかなり矛盾してるんだよね。農村だと相手のバックグラウンド込みでのつきあいになるんだろうけど、都市部だとそういう共通のものが無くて、結局功利でコミュとか言ってるわけで、こうなんていうのか、人間の経済活動は基本お一人様で組み立てるべきなんだろうね。まぁそれが社会を豊かにするとかそういうのはわかんないけど、金融資本主義は明らかに社会を貧しくしたわけで。
 いやまぁこういうかけあいもニヤニヤしながら眺めてはいるんだけど、こういう長屋生活は現代日本ではかなり不自然なわけで、もうこういうのに少しでもリアリティを感じてしまう(感じさせてしまう)のはホントはマズいんだよね。いや、携帯端末でのやりとりにかまけて、家族ですらこういうかけあいはもう幻想になってしまってる世帯は多そう。それがまた幸せかというと、結局それも資本のいゝなりになってるだけだし、社会としてそういうのを抜きにしたコミュニケーションの場が少なくなると、そういう風潮が習慣になり、どんどんやり方が失われてしまうんだが。それをアニメで補うってのも本末転倒で。
 結構律をコミュ障として描いているように見えるんだけど、むしろ彼女を使って本質…というよりか、リアリティを語らせているあたり割と原作者のセンスを感じてしまう。