にごリリ~#5

 コスプレイベント終了まで。なんかよくわからんのだけども、もう本当にメインのストーリーラインはどうでもいいというか、そのへんはこの作品特有の魅力でもなんでもなくって、この数話あたりのコスプレーヤーの心情とかメインヒロインの初々しさとかがなかなかにして見どころだった。なんつーか、コスプレーヤーが顔なじみになってゆるーく繋がりあってる所とか、初心者で自分が失敗して他の古参に助けてもらったから、自分も初心者に遭遇したときに余分にアイテムを持ってる所とか、別にコスプレーヤーが運営に携わってるわけではないんだけど、そういうメンタリティが手作りイベント感あってなんかほっこりする。あと、主人公の初々しさとか、まぁコスプレーヤーは人に見てもらってナンボのもんだからイベントに出演するんだろうし、そこにはなにかしらの売れたいとか認められたいという願望があって、決して変身願望とか日常からの脱離だけではない下心があるもんだけど、今回のように、人前に出るのはちょっと恥ずかしい…からの、なにもわからないところから古参に手伝ってもらって無心でデビューするところとか、とにかく何もかも初めてなので、人にどう見られるというより、とにかくキャラの魅力を表現してみるんだということだけで頭がいっぱいになってるから素朴さとひたむきさが前面に出てそれがプラスに働くとか、この一瞬が尊いんだろうというまさに駆け抜けて決して後から取り戻せない青春の一コマ感があって素晴らしかった。
 しかし、これもう本当に勢いだけで駆け抜けてるって感じなので今後もこの面白さが続いていくのかは不明というか。着せ恋はこつこつ技術も関係性も積み重ねていく巧緻さが魅力だけど、こちらはこちらでもう二度と取り戻すことのできない一過性の勢いだとか新鮮さが魅力になっていて、これはこれで類似作品とは切って捨てることのできない何かがあるって感じやな。