2ndQ2024アニメ終了番組短感

サクナ#5

 鶴の恩返し。機織り中は覗くなのあたり、まさかぶっこんでくるとは…とは思ってたんだけど、少年のセリフにも織り込んでたし、どう考えても経済的貧困から子供を持つどころか結婚すらできない若者問題だよなー。しかしまぁ昔話が昔ばなしではなくリアルの問題だった前近代の話が、高度経済成長を遂げて一億総中流を達成したはずの現代日本で、望めば誰でも皆婚できた状況だったのが、自民盗や経団連の失策失政により庶民だけに負担が押し付けられてまた昔の貧乏で格差が極まってた日本に逆戻りとか、ホント笑えん事態になってるよな。少年が技術職という割り当ても、日本が技術*1革新で経済成長を達成したのに、それを軽視したために国際競争力がなくなって転落中なのもまぁそういうことだよねー。


2ndQ2024アニメ終了番組短感

 まぁそろそろ書くかというタイミングなんだけど、だいぶ記憶が薄れているかも。とはいえ、ある程度時間が経過して熱が冷めるのを待っていたしなかなか難しい。

  • アストロノオト 現代的イシューを盛り込んだ令和版めぞん一刻という感じ。メインキャラの恋愛感情に真剣度が感じられないのに違和感があったけど、物語に織り込んだ時代変化や社会問題の方がメインで、ラブコメはそれを論じるためのプラットフォームなんだろうなという感じかな。とはいえ、手堅くまとまってはいてもどれも中途半端な印象。
  • ハイスピ 途中から盛り返してはいたけど、やはり全体的なストーリーは凡庸。バレエ要素がとってつけでこれって必要?と思ったけど、当たれば続編を作るつもりで本番は次期なのかな…。勢いはあったけど見なくてもよかったかな…。
  • 変サラ こういうスチャラカとシリアスなバランスが良く取れてる作品は大好物。
  • まどめ イケナイ教よりはマシだけど、やはり全体的なストーリーはイマイチかな。ただ、親ガチャに勝って七光りで無双とか、異世界転生でチートスキルで無双ではないので、そういうメッセージはそう悪くはないかな。
  • ゆるキャン△3 なんか続編ありそうだけど…。2よりはよかったけど、さすがにマンネリというか1期の時の勢いはなかった。2期ほどではないけど案件動画っぽい雰囲気はちょっと苦手。
  • 花野井 個人的には竿役の狂気が魅力だったのに、それが終盤になるにつれ薄まったのが惜しい。ただ、個人的にハズレ回がなかったように思うんで、そのへんは毎回楽しんでた。
  • 声優ラジオ アイドルものを基調としてるんだと思うけど、一般的なアイドルもののように、夢に向かって努力みたいなキラキラ感がなくって、地に足の着いた話運びっぽい雰囲気が好印象。お仕事紹介としてもまぁまぁじゃなかったかと思う。
  • 怪異と乙女 うーん、こういう都市伝説モノというか現代の怪談?って感じの作品は、序盤の勢いで期待度が上がるんだけど、中盤からダレるのがしんどいかな。新キャラが追加されてもゲストキャラとして使い捨てされずに物語に組み込んで話が進んでいく感じとかストーリー構成全体はなかなか興味深くて悪くない作品なんだけど。
  • 喧嘩独学 都度感想でも述べたけど、やはり韓国社会の閉塞感が実感できないと上滑り感がどうしても否めないかな。単純な構造だけども、筋立てはそんなに悪くないように思うけど、あんま深みは感じないというか。
  • バーテンダー トリビアもので構わないと思ってたから、案外ドラマ部分に切れ込んでいてちょっとビックリ。バーテンダーとは生き方であるという主人公の師匠が、結局のところ使い捨て人生なのにもビックリで、ドラマ部分としてはここだけ光ってたな。
  • リンカイ 超人は出てくるんだけど、基本パンピーが努力して何かしらの生き甲斐を掴むという点では熱かったし、毎回楽しんでた。ただ、話を分かりやすくするためにご都合主義的な部分が多いから、これが気になる人はしんどいだろうね。
  • 終末トレイン それなりにメッセージ性が強い作品で期待もしてたけど、元々が歯にものが挟まったような物言いなので困惑する視聴者もいただろうなという感じ。ガリバー旅行記っぽい雰囲気だけど、スウィフトのように強烈なアイロニーを感じることもないし、まぁそのへん昨今のアニメはストレスを感じさせないような作りになってしまうので仕方がないけど、その分主張も弱くはなるワナ。
  • Lv2チート テーマもありきたりではあるけど、それなりに放逐系としてはまとまってたかな。まぁこの作品の魅力は何といっても声優陣なので…。
  • 第七王子 ストーリーが凡庸なのはもうこれは仕方がないのだけども、ストーリー構成がもう間持たせ感満載なので、せっかくのカタルシスもシラケて浸れないから困ってしまう。絵はグリグリ動くけど展開でイライラさせられるからどうにもノレなかった。
  • 出来そこ エピソードの序盤は、これはもう本当にできの悪いなろうとしか言いようのない展開なのでどうしても切りたくなるんだけども、クライマックス付近でバンバン主張が切れ込んできて目から鱗が落ちる構成になってるのでなかなか侮れん作品だった。なろうから拾ってくるんだったらこういう作品だよな…。
  • 鑑定スキル これも続編があるっぽいので何ともだが、とにかくこの一期は主人公が成長する要素がなくて、その上物事がトントン拍子に進むというご都合主義がどうにも鼻についた。1期丸々使ってキャラ紹介や設定説明だけとかちょっとねぇ。
  • ブルアカアニメ うーん、ゲーム原作アニメの悪いところが出てどうにもフックしにくい作品。織り込まれてる社会問題などのイシューはそれなりに悪くないけど、ゲームの世界観を壊さないために良さが消されてるって感じやね。
  • じいさんばあさん 珍しいジャンルでそれなりに楽しめたけど、1クール保たすにはちょっと苦しかったかも。
  • 死神坊ちゃん 堂々の完結。話としてまとまっていたからクォリティはそこそこ高かったと思うけど、ある程度のHEにまとめるためにいろいろ切れ込みが甘っちょろい部分がでてくるから、ちょっと物足りない感じかな。
  • バンパイア男子 ストーリー自体に見るべき点は無いんだけど、昨今話題のジェンダー問題の要素がてんこ盛りで、その辺の解釈を試みることがすごく楽しかった。ジェンダー平等に諸手を上げて賛成してしまえば少女漫画というジャンル自体が消滅するので、そりゃ記念作品にするのもわかる。
  • 天使つき よくある異種族共存モノだけども、ヌルい世界観で作品としての主張が見えなくて困った。これもほぼキャラ紹介だけで終わったよな。
  • となりの妖怪 初回で割と好みかもと期待はいやがうえにも高まったんだけど、ヌルい展開が続くのでちょっと期待はずれだったかな。妖怪というか神というか、それら諸々の存在は人間の想像上の産物なので、人間が上位に来るというのはわからないわけではないんだけど、科学的手法で自称を理解することが困難だった前近代は、そういった紙や妖怪などに人々は畏敬の念を抱いていたのであって、そのへん共存というテーマを盾に対等の存在として描いているのにすごい違和感があったとかそんな話。
  • 龍族 人間と龍との対立構造が中盤以降にならないと見えてこないので、なんか中途半端に終わった印象。キャラの使い方とかストーリー構成とか思い切りが良くて、これはジャパニメーションにない特長やなとは思ったんだけど、スケール感が大きいだけで終わった印象。
  • ヨルクラ 動画配信要素とか新しいビジネスモデルとか、最初はそういう新要素を好意的に捉えていたんだけど、個人的には中盤あたりから人間ドラマとそういう要素とのかみ合わせが悪く感じてしまって、どうにもドラマ展開を阻害してるなという印象が強かった。アイデンティティーポリティクスの悪い面がどうにも鼻についたというか。
  • ガルクラ いかにも青春の蹉跌といった物語で、割と早い段階からフックした印象。クール初期にはヨルクラの方が世間の評価が高くて意外だったんだけど、終盤ではさすがにこっちの人気が高まってきてほれみたことか…といった感じだった。せっかく声優ではなく和解歌い手を声優に仕立てて作品を成長させてきたのに、音楽性は結構高いのに一曲一曲の力強さは回を追うごとに弱くなっていったような気がするのがちょっと残念。


 継続中とか続編がありそうな作品は略。ただ、このすば3は正しくコメディとしてよくできていたな…。

*1:プログラミングは技術といっても科学技術(自然科学)というより法律などの社会科学的なものにより近いので…