ぽんのみち#1~4

 女子高生におっさんの趣味をやらせる麻雀がモチーフのオリジナルアニメ。#1ではあからさまなパロディのオンパレードで少々平行したのだけども、#2以降はちゃんと素人が麻雀を背伸びしないで楽しむ様子が描かれていてなかなか居心地のいい作品。なんというか、食べ物を瑞々しく描いたり、それをいかにもおいしそうに食べるシーンを描くというシズル感に頼るのではなく、キャラ達が等身大の素人として楽しむ雰囲気が良く描けていて、それが視聴者にも伝わる感じがなかなかよくって、いかにもアニメだからこそできる表現だよなーと今後も楽しみなものだった。

最弱テイマー#2~4

 主人公の過去話とか、安住の地を目指して旅を続ける話。シナリオの端々で理路上そうはならんやろという場面が結構頻繁に見受けられてそれが素直に物語に入り込むのを邪魔してしまうんだけど、これ、おそらく話を矛盾なく組み立てる…というより、描かれてることのすべてが現代の社会問題にリンクしているのだと思うので、これは象徴的な物語なんだろうなという感じ。
 主人公は人の手を煩わせるような子供ではなかったのになぜ親から見捨てられたのか…というのは現代日本における親の虐待問題だろうし、昔はそんなのがなかったのに、星がどうだの、スキルがどうだのといった話はおそらく戦後から昭和にかけて一億総中流と言われた日本が変化して、今でいうところの格差拡大、上級国民、親ガチャ、既得権益層の固定化あたりがメッセージなんだろうという感じ。
 まぁそんなわけで、物語として整っているわけではないのでいろいろ引っかかるのだけども、行間を読めばあーなるほどとはなるので何となくは納得できるというか。

ささピー#5

 異能力を持つ少年を勧誘しに行く話。主人公の隣室の少女がようやっと物語に参入してきたところかな。異世界に行って金儲けするって段階でもうご都合主義なのに、あんなに異能力や魔法をバンバン使ってバトルを繰り広げちゃうと、ドラマ性が途端に低下するのが残念。異能力にしても魔法についても、他者を圧倒する力だとか、問題を解決する手段でしかないので、それを使って主人公は何を獲得しようとしてんのか…というのが見えてこないと、この物語何が言いたいの?ってことになると思うけど、今んとこそのへんが取っ散らかってる感じかな。