まほあこ#4

 主人公達と魔法少女が中途半端に戦う話。主人公の力がなまじっか相手より上回ってるために、生殺し状態で撤退を繰り返し、そのたびに主人公のリビドーが疼く…というあたりはよくできているんだけど、なんかエロが前面に出過ぎてやり過ぎ感が出てたような気はする。いやまぁそういう作品とでもいうのならそれはそれでいいし、お色気要素が嬉しくないわけでもないけど、なんつーか、今までの流れでいえば、それぞれのキャラが自分でも気づかなかった欲望や性癖を、(主に主人公によって…というか主人公でさえも)開発されたりさらけ出されてしまうその過程に魅力があったと感じていたので、もうちょっとその辺を突き詰めて欲しいかなーというか。まぁそれだけだとネタも切れてしまうんで、どう展開させていくかとかそういうフェーズに移行はしていくんだろうけど…。魔法少女は青も赤も、主人公が撤退する際に物足りなさそうにしてるんで、そのへんあくまで拳で語り合おうとしてる黄色とは対照的で、そのへんの推移や相違点も面白いっちゃぁ面白いんだけど…。

友崎#4

 バレー部ちゃん改造計画続き。あー、なんか中学生日記を見せられてるような気分になったような…。ヒキのシーンでなんかあやしい雰囲気にはなっていたけど、それまでの流れとしては経過としてうまくいってる風になってて、これどーなんかなと思ってしまった。バレー部ちゃんが立場が悪くなって自分を人当たりが良いように変わるってのも、なんか擦り寄っているようで気味が悪いし、あれで本当に暫定的でもクラスでの立ち位置がよくなるもんなんだろうか?という疑問が沸いてしまった。ああいう場合決定的にどん底に落ちてしまった場合、何やっても他のものには卑屈に見えてしまうわけで、それまで仲のよかったトモダチならともかく、そうでなければやはり近寄らんとこになってしまうのでは?。
 あと、お笑いを参考に…というのも高校生らしいというか、いい意味では彼らなりに一生懸命と言えるんだけど、安易に流行を取り入れて浅はかと言えば浅はかで、そういうとこやぞ…みたいな感覚がある。いままでそういうキャラではなかったのだから、個人的には悪い方向に変わっていってるような気がしてしまうんだよね。ただ、やっぱり難しいのは、バレー部ちゃんはバレー部ちゃんのよさがあるから変わらないでいて欲しいというのも無理な話で、ちょっと前までの彼女のままだったら、今回のことが無くてもいずれ他者と摩擦を起こしたであろうし、年齢を重ねるごとにやはり変わっていかざるを得ないというか、人とは成長とともに変わっていくものなので、ある瞬間を切り取って変わらないのが正しいとも、変わるのが正しいともいえないんだよねー。
 文学少女ちゃんの使い方も微妙というか、彼女がしたり顔で言ってることはキレイごとであって、あれも年相応のものなんだけど、この作品において彼女が一番落ち着いているというか、他の連中がみんなバスに乗り遅れるな…とでも言わんばかりに自分を変えようとしているのに、彼女だけはマイペースというか、変わらないといけないという焦燥感から一番遠く離れたところにいるのがなんとも。まぁ彼女だって主人公との出会いによって変わってはいるんだけど、性格を矯正しようとしているというよりは、セリフで言ってた通り「世界が広がる」って感じなので、一番安定してるという印象。

メタルー#1~3

 出渕裕メインのオリジナルアニメ。まぁ良くも悪くも出渕の色が出てるというか、いや自分そんなに出渕作品を見てるわけではないんだけど、なんつーか、’80年代テイストを現代風にアレンジするとこんな感じになるのかなという印象。キャラの性格付けはずいぶん違うけど、女二人のかけあいはダーティーペア(但しこちらは高千穂)を彷彿とさせるし、キャラの目の描き方がね…。
 内容は今流行のアンドロイドを底辺労働者のメタファーとして描く差別あたりが社会的メッセージで、バトルは特撮ヒーローもの、但し戦隊モノではなく宇宙刑事っぽいコスチュームで駆け回るスタイル。正直あんまりフックするものはなかったんだけど、おっさんに言わせてた、最初はささやかな願いでもそのうち欲はエスカレートするとか何とかという部分が現代社会病理の部分を突いていてそのへんが見どころかなぁといった感じ。