D4DJ2#7

 クールでスタイリッシュなユニットが脱皮しようとする話。んー、意識高い系ではなく自分の言葉で語れというテーマはわかるんだけども、正直テキストとしてはありきたりというか、まるで初心者が作ったシナリオを見せられてる感じだった。主張としてのカワイイというのが過剰過ぎて見てるこっちがヒくぐらいだったし、今回は地域おこしではなく彼女たちの興業での披露だったような気がするので他のユニットとのシナジーがあまり無いような気がするのにも引っかかる。
 まず、彼女たちの今回の行動動機が、どう変わりたいのかが先にあってプロデューススタッフとのすり合わせが行われたいのではなく、変わることありきで、どう変わりたいのかは後付けであり、それで曲をでっちあげてプレゼンでゴリ押ししてたわけで、なんか順番が逆じゃね?という感じがする。他のユニットがパフォーマーもプロデュースもほぼ自分たちで完結しているのに対し、今回のユニットであるフォトンメイデンはプロデュース部分は事務所が受け持ってるわけで、事務所が彼女たちの特性を把握し、マーケティングで市場との対話をした結果、どのような方向性で売り出すかを決めていたのであって、パフォーマーがとにかく変わりたいのが先にあって、どう変わるかは後付けで「自分らしさ」を表現したい…というのは彼女たちが自立するための成長要素としては重要かもしれないんだけども、事務所としてはあくまでも営利としてやってるわけで、彼女たちの提案が利益に繋がり実際に成功すればよいが、そうでなくその一回の試行がヒットしなかった…で済めばいいが、今まで積み上げたイメージが破壊されてにっちもさっちもいかなくなる可能性があるわけなので、もう冒険というしかない。いちおうステージ映像では成功したような描写だったからアレだけど、あくまでフィクションなのだからご都合主義的に成功したということになってるだけで、あのやり方が本当によいのかどうかは今回の話だけでは説得性を持たない気はする。
 ただ、楽曲自身はかわいらしさを表現できていたような気はするし、クラブで発表された数ある楽曲の中に、趣向が変わった曲が一つあったからと言って、気分転換ぐらいにはなるよね…とは思うんで、あの曲が観客に評価されて大ブレイクしたという描写でもなければ成功とまでは言えないだろうと思うし、そもそも変わった曲が一つあったからと言ってそれで失敗という環境でもないでしょという。次回同じユニットのキャラの話のようなので、今回の話の答え合わせがあるのかもしれないし、スルーして他の話をやるのかもしれないしでそのへんもわからないが、いやまぁテキストとしてはイマイチといった感じ。そういや前回もそうだけど今回も…というかここ最近は雑破業の脚本じゃないんだな…。

虚構推理#19

 ピノキオ人形編の結末。人形にかけられた呪いが本当に狙い通り事が進んだとして発動したかどうかを別にして、ミステリとして動機の解明までの流れはまぁまぁよかった感じ。今回のゲストキャラである婆ちゃんは客観的に見て恨まれるだけの背金は全くないのだけども、彼女が恨まれるというのも人間というのは決して正しいことは正しいと真正面から向き合える存在ではないということを考えてもまぁわかるわけで、そのへんの事件の当事者に近い人周辺ではよくできていたと思う。が、孫を殺された老人が恨みに思っていたはずの加害者とか、責は少なくとも街の住人に対するしっぺ返し的な部分をスッキリしちゃってイイの?みたいな部分はちょっとあったというか。まぁ加害者関連だと多額の補償金を支払ったということなので、反省の色があろうとなかろうとそこでケリはついているということなんだろうか。そうなると主人公たちは近代の体現者みたいな感じにはなるが。

便利屋斎藤#7

 忍者と魔女の恋のお話、戦いが終わって戦後処理をするの巻。うーん、話の転がり方にどうにも突き抜ける感じがないというか。せっかく時を止めても、止めた本人が目的を忘れていた…のに読者はズッコケる…のはわかるが、そこまでやって、思い出して魔法を詠唱するとき呪文は忘れないのね今まであんなにネタとして繰り返してたのに…という感じの。一応ストーリーとしての方向性が決まってるから、そのへん小エピソードの組み合わせは間違ってるとは思わないんだが、ギャグとシリアスのテンポ感にどうにも違和感が残ったとかそんなの。
 結局魔女を救うことができたのかどうかが現段階では伏せられてて、これもよくわからんところ。フツーに考えるとこの作品がオムニバス形式をとってるから、読者が一番気になる要素をぶつ切りにして他の話にして次回へのお楽しみとしたと思うんだけども、そういうやりかたもどうにもスッキリしない。まだ、「気になる結末は来週まで行儀よく待ってろ」といわれた方がマシかなぁ。

神拾2#7

 スライムがどうだのヒロインが学園に入る準備に入るとかそんなの。主人公成り上がり物語として、やることなすことすべて成功というのもシラけるし、商売繁盛の秘訣は彼がいろんな人に温情をかけていたからというのも物語に落ち着きがでるのでこういう流れは当然だとは思うけど、正直なところやっぱり退屈かなぁ。