Sランク娘#12

 叙勲のために貴族に招待されて…の巻。なんで叙勲なんぞという展開になったのかと思えば、主人公の旧友と娘が顔を合わせるということだったのか…。でもあそこから主人公と旧友が出会う展開にするのは強引な手法が必要なのでは。出会うにせよ出会わないにせよ次回はそれなりに超特急で話が進みそうな感じ。


まほよめ2#23

 バトル展開でクライマックス。うーん、バトルの内容はどうでもよくて、もうほぼ象徴的な意味と読者向けのガス抜きの機能が大半なので、2期の意味合いを考えてみたのだが、まださっぱりわからん。現段階だと主人公が招待を受けて学園に入って困ってた友人を助けました…というだけのなんの変哲もひねりもない話であって、第1期のミスリードが甚だしいなんかこねくり回した話運びを思い起こすと、こんな単純な話で期待外れといったところだが…。それとも最終回でどんでん返しがあるんだろうか?。

柚木#11

 長男が風邪をひいててんてこ舞いの巻。うーん、自分この作品に盛大な勘違いをしてたかも。今回長男がおそらくインフルエンザっぽい風邪をひいてその他の兄弟がいっぱいいっぱいになり、家族旅行に出かけてたお隣さんにヘルプを求めるという展開だったわけだけど、普通に考えてそんなことしないし、仮にその家族旅行が海外旅行だったとしたらどう考えても助けられる範疇にないわけで、しかもおそらく読者からのクレームを避けるためだろうと思われるが、お隣さんの家族旅行がほぼ終わり、帰途につく寸前だったという設定だったから、どう考えても読者を煽るシナリオになってる。世の中には子供は社会全体で育てるべきという論調があって、政府はじめプロ市民達が本来自分たちでしなければならない負担を共助という形で庶民に押し付ける風潮を作りたいようなのだけども、お涙頂戴モノで共感を得ようとしながら、読者に「あなたたちはどこまで他人の子育てを負担できますか?」というチキンレースをしているように見えてしまった。そもそもお隣さんが家族旅行に出発する直前にいちいち見送りを受けてるわけだが、いくらお出かけ前は一声かけて鍵かけてと公安のスローガンがあるにしても、家族旅行というプライベートなものに他人が見送りするというのも見せつけているようでいかにも気分が悪い。そんな時代でもないだろ。
 主人公たちは、もともと父親が売れない作家状態だったのが長く続いていて、当然母親は働きに出て、長男だけだったとはいえ子育てもしつつ家事も行い働きに出て経済的に一家を支えていたように見えてしまうので、当然公団住宅では近所づきあいをする余裕自体なかったであろうし、父親が売れっ子になって豪勢な一軒家を建てて母親は専業主婦にでもなったのだろうが、お隣さんとは挨拶はしてただろうけど、末っ子のエピソードを見る限り親密な近所づきあいをしてたわけでもないだろうから、だいたいにして近所づきあいが盛んな地域でもなかったろうし、当人たちもヨソモノだったのだろうから普通の他人に関心の無い都市部にありがちな生活をしてたのだと思う。
 まぁ結局のところ後出しでいろんなエクスキューズがどんどん出てくるとか、両親が亡くなるまで親密な関係でもなかったのに、きっかけでお互いプライベートにずかずか踏み込むまでになり、今回のように家族旅行を途中で引き返させるような一般人だったらクソ迷惑だと感じるだろう状況に敢えてしてきたことを考えると、まぁ作者は意図的に炎上させるように作ってあるよね…という。

お嬢と番犬#12

 お嬢、いろいろと…どころか全然覚悟が足りなかったwwwの巻。お嬢は番犬がたくさんのオンナと体の関係があることを知ってて、番犬がそのような人間であるということも承知してたはずで、しかも前回身体の関係があったオンナに会ってそのことを直接聞いていて、それで「待て」からの「ヨシ」なのに、いざその瞬間になって拒否とかいやぁといった感じ。今回も他の女生徒から番犬への告白を出歯亀し、番犬も最後のたった一つのお願いを聞いてスッパリお別れのつもりが、そのほか女の願いも許さないのだから大概独占欲が強いと思うんだけども、独占するからにはそれなりの覚悟が必要だと思うけども結局自分の都合を番犬に押し付けるだけ。番犬は理を説いて説明を繰り返すのだけども、お嬢の返答は「わからない理由は自分で考えろ」と、今だったらブラック企業パワハラ上司のような有様で、あれで番犬もよく怒らないよなーと逆に自分は男の方に感心してしまった。
 とはいえ、番犬は今までの描写からすると女の扱いに慣れているのだろうし、お嬢と結婚に至れば名実ともに組長へのレールが万全となるわけで、今お嬢の方から告白してきた状況からするとコントローラブルな段階なんだとみてるんだろうね。お嬢に嫌われたら身を焦がして狂うほどになっているのなら痴話ケンカになると思うんだけど、まだ20代というのに一回りも二回りも大人な対応で貫録たっぷりなんだけど、物語としての話立てはいちおう女視点で描いてるから、これ、お嬢に感情移入してると誤読するんじゃなかろうか。
 折り返し地点に至る前に自分はこの作品どこかおかしいぞとは思っていたのだけども、結局のところ今回でお嬢は番犬は自分に対して最大の配慮をすべきだけども、お嬢自身は自分のお気持ちを番犬に押し付けるだけで決して番犬に対して配慮をするつもりが無いということが今回はっきりと示されたわけで、少なからぬ世のオンナというものはこういう作品を真に受けて共感してる層がいるんだなとわからされてしまったという次第。
 少女漫画家は大抵続けられなくなってやめてしまうことが多いと聞いたことがあるがなんか納得。いちおう外形的にヒロインは感情移入しやすいようにその辺はぼやかして描かれるのだろうけど、基本このようにワガママで自分のお気持ちをおしつけるだけであって、物語を通じて自立どころか成長すらしないわけで、しかもそういうのを喜ぶ読者層のために「センセイ、このようにした方が読者にウケるので」という編集方針に従えば従うほどそういう作風に縛られることになり、違う漫画を描けなくなってしまうから袋小路に追い詰められているってワケね。
 なんつーか、自分は相手から奪うだけなのに、外形的には奪うという形をとらずに相手が進んで捧げたという形にしたがり、きわめて抑圧的なんだけど、いざそれを指摘すると「秘書のやったことで自分は知らなかった」「誤解を招く表現」と逃げ回る自民盗代議士のような振る舞いをするわけで、ただ、この作品の場合お嬢は本当に自覚せず相手にお気持ちを押し付けているだけ…ということなんだろうね。ヤクザとなれば一般人は恐れる存在なわけで、それを振り回してるお嬢はさぞかし気分のいいことなんだろう。ただ、世間的にはお嬢も鼻つまみモノであるという認識はあるけど自覚はなく、ヤクザを侍らせてるから安全かと思いきやだからこそ危険な目に何度も遭っており、自分が番犬を振り回しているという思い込みに反して実際には番犬の手のひらの上で踊らされてるだけなんで、まぁお嬢はこれ以上はないというほど愚かなんだけど、まぁいうなれば上記柚木ではないが、この作品も大概見る人を選別するある意味見かけ以上に剣呑な作品のように思ってしまった。

アンダーニンジャ#11

 主人公が本気を出す直前でヒキ。これでFAかどうかはわかんないんだけど、今回の騒動、敵の目的は御曹司の暗殺だったらしい。うーん、個人的には読者をミスリードして途中で真のミッションを明かす…というよりは、このように民ションが何か不明にしておき、途中で明かすという形のほうが断然好みやなぁ。
 あと、この段階になってしみじみわからされてしまったようなのだが、今までの散逸的なキャラエピソードを繰り返してきたから、このクライマックスでどんどんキャラが離脱していくと、確かに主人公という軸はあるんだけど、サブキャラ全員に見せどころがあるという形になっていて他の作品によくみられる「捨てキャラ」感が少ないのもよろしい。